A
エスカレーターはたいてい一段に二人ずつ並んで立つことができますが、駅などでは、どんなに大勢の人がいても、右側をあけて左側だけに一列で乗ります。急ぐ人に配慮して、歩いて上れるように場所をあけておくということのようです。
しかし、これは変なマナーです。
エスカレーターは本来「歩かなくてもいいように」設置してあるものです。それなのに、階段を上らずにわざわざエスカレーターを歩くのは本末転倒です。そのほうが早いと思うのでしょうが、あんな早足で上るのなら、階段を上っても大した違いはないでしょう。だいたい、一段に二人乗った方が一度に大勢の人が乗れて合理的です。
それから、荷物を持って立っている人が、横を歩く人にひっかけられて、転んで怪我をしたという話も聞きました。
今のエスカレーターのマナーは、一見、他人に配慮したやさしいマナーのように見えますが、実際にはせっかちでわがままで乱暴な人を助長しているだけなのではないでしょうか。
B
3月16日の投書に同感だ。私もかねがね疑問を感じていた。そもそも、エスカレーターはその上を歩くようには設計されていないという。だから歩いたり走ったりするのは構造上危険な行為で、マナーそのものがまちがっている。
少し前に、子供がエスカレーターに足を巻き込まれて怪我をする事故が続いたが、あれも、片側を歩く人のためにスペースを空けるため、立つ時に壁側に寄りすぎたことが大きな原因だとも聞く。
ただ、最近は階段がなくてエスカレーターだけというところも増えた。危険を承知でエスカレーターを歩かざるを得ない。これも困る。