「熱・のど・鼻、あなたの風邪はどのタイプ?」という薬のコマーシャルがある。私の場合、 よちょう だんとう予兆 はまずのどにくる。 暖冬(41)、まだ寒い日もあるし、乾燥も気になる。のどを守る工 夫を調べてみた。
 北里研究所病院(東京都港区)の橋口一弘・耳鼻咽喉科部長に聞くと、「いちばんの基本は保湿と保温」という。
 のどの表面の細胞には線毛という細かい毛が生え、その上を 粘液層 が覆う。この粘液層が線毛の働きに合わせてベルトコンベヤーのように動き、(42)などが細胞内に入り込むのを防ぐ。粘液層が乾いてしまうと、「のどがいがらっぽい」状態になる。加湿器などで部屋の湿度を高 ねっとうめるのもいいが、お手軽なのはコップに 熱湯 を入れ、湯気を吸い込むことだ。「それだけで ずいぶん違います」と橋口さん。
 橋口さんは、夜にマスクを着けて寝ることを患者に勧める。私も試してみたが、夜に気になっ たのどの奥の不調が、翌朝にはすっきりした感じがした。私にとってこの方法は、(43)がよ かったようだ。
 ただ、マスクを着けて眠るのは慣れないと 窮屈 。子供は嫌がることも多いだろう。そんな時は、のどを温めるとよい。小児耳鼻科で 臨床 経験が長い工藤典代・千葉県立衛生短大教授(栄養学)は「寝るときに柔らかいタオルやスカーフを首に巻くだけで、のど周辺の血行がよ くなり、線毛運動など体を守る機能が活発になる」という。工藤さんは患者から、のどを温め るためネギやトウガラシをタオルと一緒に巻くと効果はあるか、としばしば質問される。「タ オルを巻くことによる保温効果(44)が重要なのです」と答えている。
 タオルを濡らしたり、日本酒をしみこませたりする人もいるが、のどの温度を下げるため逆効えんしょう 果だ。ただ、すでに風邪をひいてのどが痛い場合は、 炎症 を抑えるため、冷やすことが必要 な場合もある。 温めるか冷やすか、素人判断は(45)。
 「必ず医師の指示に従ってほしい」と橋口さん。


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