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 下の文章はプールで水泳をするときの準備運動について書かれたものである。
 よく、プールなどで、水着に着替えると、ろくに準備運動もしないで、水に飛び込んで水泳のベテランのようなかをしている人をみかけますが、こンは①絶対にまねてはいけない見本です。水泳は全身運動、しかも体にいろいろな負荷や刺激を与える。いわばかなり激しい運動ですから、水に入る前の準備運動をするのは鉄則だといえます。
まず、筋肉をほぐしましょう。
 プールの水温はたいだい30度前後です。なれている人にとっては温かく感じられますが、初めての人はとても冷たいと思うでしょう。人間の体温は36度前後ですが、水の熱伝導率はとても大きく、空気の20倍だそうですから、水は体から熱をどんどん奪っていってしまいます。そのため、しだいに体が冷えてきて、血行が悪くなり、筋肉のけいれん(注1)を起こすことがあるのです。
 このように、水温によって筋肉に血行不良が起こり、柔軟性を失い、けいれんを引き起こすことがわかります。そこで、練習を始める前に、あらかじめ筋肉の血行をよくし、筋温度を高めておかなければなりません。準備運動のとき、下半身に重点をおいて柔軟体操をすることです。ふくらはぎ(注2)、太ももの裏の筋肉などをとくに念入りに伸縮させ、ウォーミングアップ(注3)しておきます。
 また、あわせて関節を柔軟いにし、どのような運動も無理なくできるようにしておくことが大切になります。首、肩、ひざ、足首そしてふくらはぎなどのストレッチング(注4)を、あらかじめ十分にしておきましょう。
(注1)けいれん:筋肉が自分の意志とはかかわりなく、勝手に震えたように動くこと
(注2)ふくらはぎ:足のこの部分
(注3)ウォーミングアップする:本格的な運動に入る前に体をよく準備する
(注4)ストレッチング:伸ばすこと

1。 (52) ①絶対にまねてはいけないのはなぜか。

2。 (53) この文章のキーワードを「水温」の他に3つあげるとしたら、以下ビの3つ るか。

3。 (54) 準備運動について筆者がすすめていることはどんなことか。