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 飲料大手の商品開発担当者が「当たり前の名前では消費者の琴線に触れず、(注1)踏み込みすぎると『ふざけている』と思われる。そのバランスを測り、試行錯誤を続けるしかない」と語っていましたが、本音でしょう。でも場当たり的なネーミング(注2)では過激な競争に勝ち抜けません。音に対する感性を磨き、音の表情に敏感になり、何はさておき(注3)自社製品を愛し、育てる意欲を持つことがネーミングの前提条件です。

(木通隆行『ネーミングの極意-日本語の魅力は音がつくる』による)


(注1)琴線に触れず:心を動かさず
(注2)場当たり的なネーミング:十分考えず思いつきで名前をつけること
(注3)何はさておき:まず第一に

1。 (49)競争に勝つような商品名にするには、まず何が必要だと述べているか。