練習63
A
 「ホメ言葉って、本当に効果的なのかな?」
 と懐疑的な読者がいらっしゃるかもしれません。(中遇)
 たしかに人によっては、せっかくホメてあげても、「いやぁ、ホメすぎですよ」「そんなことないですよ」「うぬぼれちゃいますから、もう勘弁してくださいよ」と軽く流してしまう人がいないわけではありません。
 このように流されてしまうと、私たちは、「あれっ、ホメないほうがよかったのかな?」と心配になってしまいますが、そんなことはないのです。相手は、もう間違いなく喜んでおりますから、やめることなく、これからもどんどんホメてあげてください。
 ホメ言葉というのは、ジワジワと効いてくる麻酔のような性質を持っていて、「私は、ほか・の人のお世辞などに影響されないぞ」という人でも、自分でも気づかないうちに影響を受けてしまうもの。ホメ言葉は、まさに無意識的に働いて、相手の行動を変えさせてしまうほどの力を持っているのです。

(内藤語人『すごい!ホメ方職場で、家庭で、恋愛で…相手を思うままに操る悪魔の心理術』廣済堂あかつき)




B
 古代ローマの英雄カエサルは「人は見たいと欲するものしか見ようとしない」と言ったというが、通常、人は自分が興味関心のあることについてしか目を向けようとしない。けれども「ほめる」という意識を持って人を観察しているうちに視野が広がっていき、これまで気がついていなかったその人の魅力や長所が見えるようになってくる。ほかの人は見えていないその人の魅力に、自分だけが気づくといったことも可能になるのだ。
 ほめることが上手な人は、それだけ人や世界の美しいところ、素敵なところを見つけ出すのがうまいということだ。つまり自分を「ほめる体質」に変えることは、人を幸せにするだけではなく、自分自身の人生を豊かで彩りあるものにすることにもつながるのだ。

(伊東明『ほめる技術、しかる作法』PHP研究所)

1。 AとBは「ほめること」についてどのように考えているか。

2。 AとBは「ほめること」について、どのようなことを主張しているか。