練習37 非の打ちどころのない(注1)人間は、いません。誰でも、どこか欠けています。欠けているところだけみつめると、自分ダメは人間だと思えてきます。劣等感ともいいます。
 劣等感を忘れるときがあります。それは強いものの伸間に入って、「劣った人間」をばかにするときです。ほんとうは強くないのに、生まれつき強いものの仲間であるような気になって、劣等感から解放されます。
 差別されるものに、劣ったところがあるのでなく、差別するほうに、どこか劣ったところがあるのです。劣ったところを忘れるために、自分たちは強い仲間だという、つくり話をかんがえだします。自分たちは正常の人間だが、相手はきずものだときめつけることもあります。

(松田道雄私は女性にしか期待しない』岩波書店


(注1)非の打ちどころのない:全く欠点なのい

1。 筆者がは人が差別をするのはなぜだと考えているか。