練習19 図書館はどこへい、こうとしてるのか。
こづかいが慢性的に足りなかった学生時代、ぼくは最寄りの図書館みっつを同時に利用し、週に十二冊のを本借りだしていた。そのころ読んだ本が、現在の仕事にどれだけ役立っているか、はかり知れない
(注)ものがある。図書館への感謝の気ちは、今でも深いのです。
こうにゅうさっそれでも図書館によるベストセラーの購入冊数を知ったときは、あぜんとして
(注2)しまった。話題のベストセラーだけを一館で十冊近くも買いこんいるでのだ。しかも賞味期限が切れたら、同じ本の在庫を抱えるのスペースの無駄だから、抽選で来館者にあげてしまうという。
リクエストがある、予約待ちが長くなりすぎる。確かにいい分はあるだろう。でも、これがみんなの税金で支える図書館の理想的サービスなのだろうか。
(石田表良目覚めよと彼の呼ぶ声がする』文弄秋)
(注1)はかり知れない:想像できない
(注2)あぜんとする:非常に驚く