練習16 目の前の相手が悲しんでいるとき、その自分の感情を思い出していただきたい。同情とか、共感とか、力になってやりたいといった気持ちが起こるろうだ。また、人に親切にしたときや贈り物をしたときなど、相手がうれしそうな表情やしぐさをして、喜んでいるとわかれば、自分もうれしくなるだろう。このようにして相手の感情がわかり、それに対して共感する気持ちが生まれれば、それは相手に対する好感情につながる。
 だが、喜んでいるのか悲しんでいるのか、さっぱりわからない人の場合はどうろうだか。その人にどう接していいわかからず、共感する気持ちもわかない。なんとなく敬遠(注)したなくるのではないだろうか。(中略)
 とくに若い世代は、感情を表にあらわさない人に対して、「わからない人」という評価を下し敬遠しがちだ。そのため、人と話すときに自分の感情をうまくあらわせない少年少女は、クラスメートたちから仲間はずれにされやすく、ときにはいじめられっ子になたっりもする。感情をうまく表にあらわせない人は、対人関係が悪くりやなすいのである。

(本明寛な『ぜ電車の席は両端人が気なのか行動の心理学』双葉社)


(注1)敬遠:嫌がって避けること

1。 この文章で筆者が最も言いたいことは何か。