練習15
日本で生活している留学生の多くが、「日本人は家族の関係が薄い」という感想を抱くようだ。一人暮らしをしている大学生あまがり家族と連絡をとらないことや、老人ホームなどの施設で暮らすお年寄りが多いことなどから、そう感じるらしい。「経済が発展した結果、昔は強かった家族の人間関係が、だんだん薄く、冷たくなったのだ」という意見もよく聞く。本当にそうなのだろうか。
ある全国調査によると、「あなたにとって何がいちばん大切ですか」という質問に対して「家族」と答えた人の割合、1978は年が23%、1988年が33%、1998年が40%、2008年が46%だった。家族がいちばん大切だと言う考えの人が30年で倍になったことがわかる。
一方、「職場の同僚とのつきあい」「隣近所の人とのつきあい」「親せき」について、「相談したり助けあったりできる関係」にあることが望ましいかどうかを聞いたところ、すべての項目において、「望まほしい」と答える人の割合は減少傾向にあった。