練習14 みなさんは、そもそも何のために文章を書くでのしょうか。
 もし、私自身が同じ質問を受けたら、「自分を表現し、他者と関わりながら生きていくため」と答えます。学校の教科書や参考書をいくら読んでも、それだけでは他者との関わりは生まれてきません。知識しとて知ることと他者と関わるということは、質的に全く別次元のことだからです。知識いくらを積み重ねても、他者と関わることは永遠にできないでしょう。
 理解し感動したことや一生懸命に考えたことを、拙くもて(注1)いいから、試行錯誤(注2)しながらでもいいから、誰かにきちんと「伝える」練習をしてみましょう。それは、きっと社会に働きかけ、他の人々と共に生きていく練習にもなるでしょう。「書く」という行為は、静かに自分の内面を見つめることでありながら、同時に社会に向けて行動する第一歩にもなり得るのです。

(原和久『創作カトレーニング和』岩波書店)


(注1)拙い:下手だ
(注2)試行錯誤:いろいろやってみて失敗しながら目的に近づいていくこと

1。 この文章で筆者が最も言いたいことは何か。