自然がシステムであるとわかれば、ある生物が別の生物よりも大切だとか、この生物は要らないという発想は出てこない。どの生物も生きていることが大切だとわかるはずである。人間にとって有用か無用かという判断準で分けるから、害虫と益虫といった分け方が出てくる。だが、人間が害虫だと考えようが、益虫だと考えようが、それとは関係なく独は自然のなかで生きている。自然というシステムを構成しているという点では、どの虫も、ある意味で欠かせない存在なのである。
(養匕孟司「いちばん大事なこと」集英社新書による)

1。 (46)筆者は虫についてどのように述べているか。