私は休日になると公園へ行き、ベンチに座って時間を過ごす。
 公園のベンチは不思議な場所だ。そこに座っていると、目の前を通り過ぎる人を目で追っても、周りにいる人をじっと観察しても、何も言われない。ボーっと遠くを見ていてもかまわない。もし会社の中でこんなことを(1ーa)、「どうしたの?」とすぐに声を(1ーb)。
 さらに、不思議なことに、公園のベンチに座ると、そこにいる(2)、自分の存在を消すことができる。誰もこちらに注意を向けようとしない。誰かの目にとまったとしても、それはただの「ベンチに座っている人」(3)、名前を持った人間ではないのだ。

1。 (1)

2。 (2)

3。 (3)