「フリーター」という言葉は、1980年代中頃、あるアルバイト情報誌が使い始めた(1)世の中に広まっていったと言われています。「自由に始めたり辞めたりをくり返すアルバイトの人」を「フリーのアルバイター」と定義し、それを短くして「フリーター」という言葉ができたのです。
「職業は?」と聞かれたとき、学生ならアルバイトをしていても「学生です」と答えるでしょう。でも、彼らは学生とも違いました。「無業者」と呼ばれたりもしていましたが、「無職」といったい何が(2-a)、「失業者」(2-b)と、わかりにくい存在でした。しかし、カタカナで「フリーター」と名付けられたことで、何か特別な、新しい職業である(3)イメージがともなってきました。それによって、就職の面接などでも、「今はフリーターをやっています」と口にできるようになったのです。