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 ある日の夕方のことです。地下鉄の階段を上って外へ出ました。ちょうど退社時刻とあって大勢人のが駅へと押し寄せてきます。その情景を見て①私は愕然としました。肩を落とし、暗い表情をたし人があまりに多いのです。
 その中に自分の知っている人がいたらどうでしょうか。「あ、誰々さんだ」と気がついたとして、その表情がいつもとは打って変わって暗いものだったとしたら、声をかけるのもはばかれるのではないでしょうか。その人に対するイメージまで一変するかもしれません。
 私は考えました。
 「これはいけないな。どこで見られているかわからないのだから、外にいるときは明るく、楽しい雰囲気を漂わせるように努めけれなば」。
 楽しい雰囲気を出すには微笑みを浮かべるのが一番です。楽しそうにしていると人が寄ってきます。すると仕事も良いほうへ回りやすくなる。更に運が向いてきます。
 電話をけるかときも同じです。笑顔を浮かべて話すと声が柔らかくなり、先方によい印象を与える。どうせ見えやしないから仏頂面でいると、声で伝わってしまう。
 私の会社では、以前の②「スマイルミラー」というものを作っていました。社員の名前入りの鏡で、これを各自の電話機のそばに置いておきます。電話が鳴ったらマイスルミラーに向かってちょっと微笑んでから出る。マイスルミラーのおかげで、外部人のにずいぶん良い印象を持ってもらたえようです。外部のたとめいうより、自分のめたなのです。

(重茂達『35歳まで必ずやるべきこと』による)

1。 (66)①私は愕然としましたとあるが、なぜか。

2。 (67)②「スマイルミラー」とあるが、その内容と合っているものはどれか。

3。 (68)文章の内容と合っているものはどれか。