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 会社というのは何のために存在するのか。それはやはり、目的や目標、夢があるからである。「こういうことをやり遂げたい」「こういうふうになっていきたい」。そんな思いが原点なとり、組織が生まれ、会社が生まれるのである。この目標や夢を常に熱い思いを持って社員に伝えていく。それが、①経営者や上司と呼ばれる人間の役割である
 日常の仕事一つひとにつは、それぞれ峠あるが。毎日の売り上げ目標というような、具体的な目標がそれに当たるだろう。高い峠もあるし、比較的のぼりやすいものもあるだろうが、( ② )、この峠を越えなければ先へは進めない。
 そして、この峠を指し示すのは上司の役目なのだ。「今度はこの仕事をやり遂げよう」「少し高いが、頑張ってあの峠を越えようじゃないか」と部下に指示を出すわけだ。
 しかし、これは単なる目の前の目標であって、大きな目標を示したことにはならないのである。なぜならば、一つの峠を越えても、そこにはまた次の峠が待ち構えているからだ。いったい、いくつの峠を越えればいいのだろうか。最後にはどこに辿り着のくだろう。部下がこうした質問を持つのは当然のことである。上司であるならば、この部下の質問に答えなければならない。

(江口克彦『上司の哲学』よるに)

1。 (60)①経営者や上司と呼ばれる人間の役割であるとあるが、その「役割」について、説明が正しいのはどれか。

2。 (61)( ② )に入れるものとして正しいのはどれか。

3。 (62)文章の内容と合っているものはどれか。