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 人間には、身体的エネルギーだけではなく、心のエネルギーというのもある、と考えると、ものごとがよく理解できるようになる。同じ椅子に一時間座っているにしても、一人でぼっと座っているのと、客の前で座っているのとでは疲れ方がまったく違う。身体的には同じことをしていても、「心」を使っていると、それだけ心のエネルギーを使用しているので疲れのるだ、と思われる。このような程度のことは誰しもある程度知っていることである。そこで、人間はエネルギーの節約に努めことるになる。

(河合隼雄『心の処方箋』による)

1。 (57)筆者が一番言いたいことはどれか。