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 君にもこころがある。ぼくにもこころがある。そのことを、君は一度だって( 1 )。ぼくたちは、自分のこころの動きを感じながら生きている。喜んだり、悲しんだり、怒ったり、愛したり、憎んだりする自分のこころの( 2 )、君は生きることができるだろうか。君が、自分のこころの動きを感じられないのは、眠っているときぐらい( 3 )のだろろ。
 こころは、それくらい、ぼくたちに身近な(注)ものだ。いや、身近なもの( 4 )、ぼくたち自身そのものである。ところで、ぼくたちは、そのこころについて、どれだけ知っているだろうか。知っているように思っていて、ほとんど知っていないもの、それが自分自身であるこころだ。

(なだいなだ『心の底をのぞいたら』筑摩書房)


(注)身近な:とても自分に近い

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3。 (3)

4。 (4)