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 「大丈夫」という言葉は、とても簡単で便利な言葉のようだが、その使い方は意外と難しい。普通「大丈夫」は、肯定的な意味で使用すると考えられる場合が多いが、会話の中で時には否定的な意味でも使用できる。例えば「遅れてしまってごめんね」「大丈夫だよ」という時は肯定的な意味になり、コンビニエンスストアなどで店員の「袋はご利用ですか」という問いかけに対して「大丈夫です」と答えた場合は①否定的な意味になる。このように「大丈夫」の意味の範囲は広いので、使い方を誤あやまればミス・コミュニケーションにもつながってしまうかもしれない。特に注意しなければならないのは、近年に入って使用されている②「重そうですね、持ちましょうか」「大丈夫です」のような用法だろう。
 「大丈夫」という言葉を適切に使用するためには、このように「問題がない」「確かである」という肯定的な意味の他に「必要・不要」「可能・不可能」といった対照的な用法、つまり否定的な用法にも気をつけなければならないだろう。そして簡単な言葉ほど幅広い意味で使用されているという点も意識するべきかもしれない。

1。 (問1)①否定的な意味になるとは、どんな意味か。

2。 (問2) ②「重そうですね、持ちましょうか」「大丈夫です」の「大丈夫」はどういう意味か。

3。 (問3) 本文の内容と合っているものはどれか。