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 人間は昔から、自然の様々な恩恵を受けて生活してきた。それも、ただ自然の中で暮らすだけではなく、田畑を作り動物を飼い、街を作るというように、自然に手を加え、自分たちが生きていくための環境を整えてきた。ある時代までは、人間による開発は自然にそれほど影響を与えていなかったと言える。しかし、18世紀以降の工業の発展により、人間が自らのために行う活動は、①そのバランスを大きく崩すようになった。現在、人間は自然を維持することを考えながら生活する必要に迫
られている。
 そこで、地球上に生きる多様な動植物の生態を知ろう、という動きが最近盛んになってきた。豊かな自然を守るためには、どこにどんな生物が存在し、互いにどのような影響を与え合っているのか、という自然のメカニズムを深く理解する必要がある。ただし、知識さえあれば自然を維持できるというものではない。例えば、ある動物に絶滅の危険があったとしても、人間の知識でそれを予測し防ぐことは容易ではないだろう。確かに、知ることは環境保護の第一歩である。しかしながら、それだけで十分だと思わず、自然と謙虚に向き合うことが重要である。

1。 (12)①そのバランスとは、何と何のバランスか。

2。 (13)筆者は、自然を維持するために最も大事なことは何だと言っているか。