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 Aさん 34歳
 私は結婚に興味がありません。実は私の両親は私が小学生の時に離婚しました。私の父はお酒を飲まなければとても優しくていい人ですが、毎晚お酒を飲んでは母を殴っていました。私はその光景が忘れられなくて男の人が信用でぎないのです。親切で優しい人に出会ってもつい父のようになるのではと考えてしまうのです。幸い給料は安いけれど好きな仕事につくことができました。それに独身の友だちも大勢いるので、一緒に旅行したり買い物に行ったりして楽しんでいます。今が人生で一番いいとさえ思えます。

Bさん 25歳
 私の父も兄も医者ですから私はできればお医者さんと結婚したいです。医者の生活についてよくわかっていますし、今と同じぐらいのレベルの生活がしたいからです。ですからお医者さんなら出身大学はどこでも気にしません。また結婚後も両親の家の側に住みたいと思っています。両親もそれを望んでいますし、お金の援助もしてくれると言っています。私は料理が上手ですし家事が嫌いではありません。ですからいい奥さんになれると思います。

 Cさん 21歳
 私は大学を卒業したら教師になりたいです。私の家は父も母も教師ですから2人は一緒に家事をしています。2人を見ていて靖婚はお互いに協力しなければ継続できないと思いました。ですから私は性格が重要だと考えています。私もいい人を見つけて幸せな家庭を築きたいです。

(問1) 3人の結婚観に一番影響を与えているのは何か。

(問2) 3人に現在共通することは何か。

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(2)
 A氏
 家は基本的にはインフレ気味のときは買った方が、デフレの時は借りたほうが得になります。購入する場合は収入の2割以下のローンで済むようにしましょう。どちらが得かだけを考えると、支払う金額にはそれほど、違いが出ないでしょう。買った場合はローンや修繕費などを払わなければなりませんし、賃貸の場合は主に家實だけで済みます。しかし買えば家が残ります。厳しい経済情勢の中、ローンを払い続けることができるなら買ったほうがいいと思います。

 B氏
最近はサブプライム(注)問題を経験したために家を買うのを止めたという人が出てきました。ローンを払うために無理をして破産した人もいます。ローンはその人を縛ります。会社を辞めたくてもローンのことを考えるとできません。またどんなに大きな会社でもそのまま継続する保証はありません。賃貸ならどこへ引っ越すのも自由です。最近は日本の札金や契約更新料などの悪い習慣を止めようという動きもあります。賃貸物件も余っている状態ですから家は借りやすくなっています。

 C氏
 家を買うことは投資と考えるべきです。ですからあまり値下がりしない地域の物件を選ぶことが重要です。いくら家賃を払わなくて済むと言っても、家そのものが値下がりしては損するからです。家を買ってもそれが現在の家賃よりかなり高く貸せるなら、しばらく引っ越すのを我慢するのも1っの手段でしょう。また生活にゆとりができるともっといい家に住みたくなるかもしれませんが、お金持ちならともかく普通の収入の人なら貸すためにもう1軒買うほうがいいでしょう。
(注)サブプライム問題:アメリ力で多くの低所得者層向けの住宅ローンの支払いが滞ったことにより生じた問題

(問1) 家を買うことに積極的に賛成しているのは誰か。

(問2) 3人は家を買うことについて何と言っているか。

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(3)
 A氏
 ほとんどの日本人は高校まで6年間も英語教育を受けているにも関わらず英語が話せません。簡単なことでも発音が悪くて通じなかったという話も聞きます。発音のことを考えると早期教育が大切です。ですがら子供だちのために赤ちゃんのように自然に英語がロから出てくる環境を作ってやりたいです。世界共通語になりつつある英語ができなければ国の経済力が衰えて、世界との競争に負けてしまうでしょう。早期教育をするべきだと思います。

 B氏  私は海外で育って日本語も英語も中途半端になった子供を大勢見でいます。まず日本語を身につけるほうが大切だと思います。今のままで小学校で英語を教えたら他の学科も駄目になります。学力が落ちているのにさらに時間が減ったら結果は明らかです。それに英語が教えられる教師もほとんどいないですし週1時間程度では挨拶程度しかできるようにならないでしょう。発音をよくするために早く習わせるという考えもありますが、発音が悪くても通じれば十分です。発音は国によってもずいぶん違います。自分の意見が言えるなら下手な英語でもいいのではないでしょうか。

C氏 
 お金があるなら子供に海外体験をさせたいですね。広い世界があることや全く違う人々が暮らしていることを教えたいです。日本では外国人と知り合う機会はほとんどありません。ですから小学校の英語教育は外国人とふれ合ったりして英語に興味を持つだけでもいいです。大人になってからでは言葉は身に付かないという人がいますが、私の周りには日本語がぺらぺら話せる①そういう外国人が大勢います。日本語のマンガやアニメを知りたいという動機で日本語を勉強し始めた人たちです。ですから子供達に英語を勉強したいと思わせる環境を与えることが一番大切だと思います。

(問1)①そういう外国人とはどういう外国人か。

(問2)3人の英語の早期教育に対する考えはどれか。

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(4)
 Aさん
 私は若い頃美術大学に行って画家になりたかったのですが、家族の反対があってあきらめて経済学部に入りました。卒業後は一流企業で働き、部長にまでなりました。その間結婚して息子と娘がいます。家も買えましたそれなりの財産もありますから、老後の心配もありません。絵は趣味としてずっと続けていました。今年定年を迎えますから、これからはもっと絵が描けると今からわくわくしています。
 Bさん
 私は俳優になりたくて親の反対を振り切って、高校を卒業すると東京に出てきました。小さな劇団で長い間働きましたが、劇団からもらう給料ではとでも暮らせませんでした。経済的には苦しかったですが、好きなことをしていましたし、周りの仲間も演劇に情熱を持っている人ばかりだったので楽しかったです。しかし結婚をきっかけに演劇をあきらめて会社に勤めることにしました。今では子供もできて幸せです。若い頃情熱を傾けたことは実を結ばなかつたけれども大切な思い出です。
 Cさん
 私は自分の夢があきらめきれずに相変わらず苦しい生活をしています。家族もいませんし、田舍に住んでいて野菜などは自分で作っていますから生活費はあまりかかりません。毎日好きな本を読んで、小説を書き続けています。私は最低の生活ができればそれ以上のお金は必要ないと思っています。家族がいたらと思うこともありますが、結局人間は1人だと思います。将来のことは考えても仕方がありません。これが私の人生なのですから。

(問1) 3人の生き方と合っているのはどれか。

(問2) 本文の内容と合っているのはどれか

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(5)
 Aさん
 年取った親の世話は自宅で子供がすべきだと考えています。育ててもらった恩もあります。私は5か所ほど施設を見学しましたが、見たところは全てがひどかったです。とても親を預ける気持ちにはなれませんでした。施設では起床も食事も時間が決まっていて自由がありません。その日の体謂によってもう少し寝ていたくてもできません。年を取るまで頑張ってきたお年寄りに我慢させるのは本当に気の毒です。介護保険で医者や看護師、訪問介護の人、入浴サービスなどが利用できます。自宅で快適に過ごせるように考えるべきです。幸い私の親はまだ一人で何でもできます。人間は誰でも老人になります。世話をするのも順番です。あなたが過ごしたい老後をあなたの親のために用意してあげてください。

 Bさん
 私は老後子供に迷惑をかけないように施設で暮らすつもりです。10年間寝たきりの親の世話をしてきました。その間の大変さはロでは言えません。昼間は介護の人に頼んで家を空けることもできましたが、夜中は一人で世話をしましたから10年間ほとんどぐっすり寝たことがありませんでした。短期間老人を預かってくれる施設がありますので、親を説得してときどき利用しました。そうして作った休日も旅行に行くどころではなく、ひたすら体を休めるために使いました。私達は親の面倒は子供が見るのが当たり前だという教育を受けて育ったので私もその通りしたわけです。正直言って親が亡くなったときには悲しいよりもほっとしてしまいました。これからは私たちの番です。娘に6お嫁さんにもこんな思いはさせたくありません。

(問1) 2人は老後の生活についてどんな意見を持っているか。

(問2) 2人の性格や置かれている状況を述べているのはどれか。

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(6)
 Aさん
 私は治らない病気になったら自宅で好きなように暮らし、入院しなければならない場合でも最低限の治療を受けるだけの尊厳死(注1)がいいと考えていました。ところが自分の娘が意識不明になってからその考えに自信がなくなってしまいました。どんなことをしても娘を死なせたくないという気持ちになりました。他人から見れば娘はもう死んでいるのでしよう。もう十分だという気持ちになることもありますが、一方いまだに希望が捨てられません。それに私にとっては娘がそこにいるだけでいいのです。触ると温かく確かに生きていることが実感できます。娘は早く死なせてくれと言っているかもしれません。それでも私はこの状態が1日でも長く続くことを望んでいます。

Bさん
 医者としての立場と患者になったときとでは違います。病院は治療を続けるので死の間際になるとたくさんの管でつながれて身動きできなくなることがよくあります。確かに命はありますが、ただ生きているだけなので疑問を感じることもあります。また時には治療が患者にかえって苦しみを与えることもあります。ですから勝手な考えですが、自分が治る見込みがない病気になったときは自宅で静かに暮らしたいと思っています。死ぬための準備ややり残したことをして死にたいです。痛みなどがひどくて自宅にいられないときはホスピス(注2)を選びます。治療するのではなく痛みや不安、 孤独から救ってもらいたいからです。万一病院に入院という最悪の場合でも積極的な治療は受けないつもりです。
(注1)尊厳死:回復の見込みがない時に無制限に治療をしないこと
(注2)ホスピス:病気を積極的に直すための治療をしないで、痛みや苦しみを取るだけの治療をする施設

(問1) 現代の病院の治療について述べているのはどれか。

(問2) 尊厳死についての2人の意見はどれか

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(7)  
 A社
 わが社は成果主義を取り入れて5年ほど経つが、成果が上がっていない。営業は自分で3ヶ月の目標を設定してその達成を目標に働いているが、最近その目標を低くする社員が増えている。達成できないことを恐れるあまりの行動だと思われる。給料が下がったために木安になったり働く意欲がなくなったりしている社員も見受けられる。彼らは辞めてしまうかもしれない。個人成績が悪いので当然会社全体の営業成績もよくない。また社員同士の競争が激しくなり以前のように教え合ったり協力したりという楽しい雰囲気がなくなった。その上自分が公平に評価されていないと上司に対する不満を持つ社員が増えた。成果主義を廃止したほうがいいという声もある。成果主義が悪いのか導入方法が悪いのかをチェックし直して今後どうするべきかを決める時期にきている。

 B社
 7年前に営業部門の社員に売上げの10%を与える成果主義にした。最初は頑張る社員が増えて営業成績も順調だったが、次第に給料の差が開いてきた。成績の悪い社員は希望がないためか辞めてしまうので、新入社員の研修に時間を取られるようにな
った。また営業ではない社員の評価が難しかったので、成果主義を変更することにした。今では8人ずつのグループを作り社員同士で評価し合うことにした。また「課のメンバーと協力する」などということも評価の中に入れたから、自分だけよければいいという人が減ってきた。評価の結果は点数にしていくら給料を上げるかも公表している。この制度に対する社員の満足度は高い。社員に安定した職場や一定の給料を与え、働く意欲を持たせたこどが会社に利益をもたらしている。

(問1) 両社に共通する成果主義の問題点は何だったか。

(問2) 両社の記事の内容と合っているのはどれか。

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