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A社
わが社は成果主義を取り入れて5年ほど経つが、成果が上がっていない。営業は自分で3ヶ月の目標を設定してその達成を目標に働いているが、最近その目標を低くする社員が増えている。達成できないことを恐れるあまりの行動だと思われる。給料が下がったために木安になったり働く意欲がなくなったりしている社員も見受けられる。彼らは辞めてしまうかもしれない。個人成績が悪いので当然会社全体の営業成績もよくない。また社員同士の競争が激しくなり以前のように教え合ったり協力したりという楽しい雰囲気がなくなった。その上自分が公平に評価されていないと上司に対する不満を持つ社員が増えた。成果主義を廃止したほうがいいという声もある。成果主義が悪いのか導入方法が悪いのかをチェックし直して今後どうするべきかを決める時期にきている。
B社
7年前に営業部門の社員に売上げの10%を与える成果主義にした。最初は頑張る社員が増えて営業成績も順調だったが、次第に給料の差が開いてきた。成績の悪い社員は希望がないためか辞めてしまうので、新入社員の研修に時間を取られるようにな
った。また営業ではない社員の評価が難しかったので、成果主義を変更することにした。今では8人ずつのグループを作り社員同士で評価し合うことにした。また「課のメンバーと協力する」などということも評価の中に入れたから、自分だけよければいいという人が減ってきた。評価の結果は点数にしていくら給料を上げるかも公表している。この制度に対する社員の満足度は高い。社員に安定した職場や一定の給料を与え、働く意欲を持たせたこどが会社に利益をもたらしている。