現在、学校の部活動や地域の少年スポーツチーム、クラブには、参加の意志さえあれば誰でも参加できるようになっています。それでいて、万が一事故が起こった場合は、現場にいる指導者や、施設管理者だけに責任があるかのように思われています。一般に、一つの部やクラブ、チームの部員数が30〜40人くらいになることは、それほど珍しいことではありません。しかし、それだけの大人数の安全や健康状態を完璧に
(注)観察し、適切な判断をたったひとり、もしくは数人の指導者でおこなうことは不可能に近いことです。
(佐保豊『日本のスポーツはあぶない』小学館)
(注)完璧に:欠点が全くなく、完全に