短文
(1)
  以下は、ある旅行会社に届いたメールである。
宛先:t_kigawa@btbtravel.co. jp
件名:ゼミ旅行の見積書について (北山大学)
日時: 2018 年 6月 25 日 11:30
BTB旅行社団体ツアー担当
木川友子様

お世話になっております。北山大学の大村光一です。
せっかく見積書を作成していただいたのですが、変更をお願いしたい点がございます。
諸事情により、8月6日 (月)に出発することができなくなってしまったので、出発日を 8月 20 日(月)に変更して、再度見積書を作成していただけないでしょうか。料金は今回の見積書の金額を超えないようにお願いいたします。ホテルは変更になってもかまいませんが、同じ l 泊 2 日の日程でお願いいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

北山大学
大村光一

(55)見積書について、このメ ールで依頼していることは何か。

短文
(2)
 他者に意志を伝えるとき、「高さ」は相当に大事な要素となる。学生や聴衆(注1)より一段高いところに立って話す。するとビックリするほど場の隅々まで見通せるのだが、聞き手からの反応は鈍くなる。意見を「申し上げる」体(注2)になるためか。一方で、平坦な(注3)ところから、即ち同ーの目線で話しかけると、活発な意見交換が期待できる。とこ ろが今度は全体に目が配れない(注4)
(注1)聴衆:話を聞く人たち
(注2)~体: ~ような形
(注3)平坦な:ここでは、同じ高さの
(注4)目を配る:注意を向ける

(56)話すときの高さについて、筆者の考えに合うのはどれか。

短文
(3)
 言うまでもなく(注1)、深く思考した者は競争相手より有利な立場に立てる。しかし行動を止めてまでして考えるのは避けよう。行動があなたの思考を止めることはない。むしろ思考を加速させ、改善させる効果があることを知ってほしい。
 行動し、変化する状況の中で考えつづけることを実践するのはかなり勇気が要るだろう。予期しないことが起こるかもしれない。リスク(注2)もある。しかし、そうすることで最速の思考が生み出されるのだ。
(注1)言うまでもなく:わざわざ言う必要もないが
(注2)リスク:危険

(57)筆者の考えに合うのはどれか。

短文
(4)
以下は、ある会社の社内文書である


2018年4月2日


各位社員

総務課長


定期健康診断について


これまで定期健康診断は毎年9月にアラキ医療センターで実施してきましたが、今年度より各自で指定の医療機関の中から選んで受診していただくことになりました。4月から翌年3月までの間で受診日を決め、直接医療機関に予約を入れて受診するようにしてください。なお、検査項目につきましては、これまで通りです。
 指定機関と予約方法の詳細は、後日お配りする資料でご確認ください
 どうぞよろしくお願いいたします。

以上

(58)この知らせによると、定期健康診断の受け方はどのように変わったか。

短文
(5)
成功例にできるだけ忠実に(注1)従って努力すれば、やみくもに(注2)努力するよりも、成功する確率はかなり高い。もちろん、人の成功を見て、それを全面的に「真似る。のは、アイデアを盗んだとか、接真似をしたとかいわれて、 非難されても仕方がない。
しかしながら、人のいいところを参考にして、自分なりの方法を工夫して努力していくのは、まともな(注3)人のすることである。 そこには、単に真似るのではなく、先達(注4)から「学ぶ」という姿勢がある。
(注1)忠実に:ここでは、正確に
(注2)やみくもに:ここでは、何も考えずに、ただ
(注3)まともな:ここでは、常識のある
(注4)先達:先輩

(59)筆者の考えに合うのはどれか。

中文
(1)
 大学の先生のイメ ージとは、一般的にはどのようなものだろうか。理系だと白衣を着て難しい話ばかりする人、文系だと研究室に閉じこもって(注1)文学作品を読んでいる人、という声が周囲から聞こえてきた。確かにそれに近い人はいるのだが、もちろんそうでない人も多い。これは政治家、警察官、医者などにも当てはまることであり、私たちはどうしても先入観(注2)を持ってしまうため、それが誤解を生む原因になるのだ。
 誤解は相手の先入観だけでなく、自分が原因であることも多い。その大きなものが、話す際の省略であるつ時聞がないときなど、どうしても内容を一部省略して報告する必要がでてくる。時間があっても全ての情報をきちんと伝えるのは無理であろう。そうなると相手は自分の意図とは異なる形で補うために誤解につながっていくのだ。
中略...
 省略が多くなるメーノレは特に注意が必要で、込み入った(注3)内容を伝える場合はできるだけ直接会った方がよい。 会 うのは時間をとられて面倒だと感じるかもしれないが、その方が結局、問題が早く片付くこともあるのだ。
 また、誤解のプラスといえる面にも気が付いた。それは誤解によって人々の考えに自然に多様性が生まれるということだ。様々な意見があることは、健全な(注4)社会のための重要な要素である。誤解は一般的には悪者扱いであるが、多様性をつくる仕掛け(注5)だと思えば少し見方も変わってくるのではないだろうか。

(注1)閉じこもって:入ったまま
(注2)先入観:思い込み
(注3)込み入った:複雑な
(注4)健全な:正常な
(注5)仕掛け:仕組み

(60)大学の先生の例を挙げて、筆者が述べていることは何か。

(61)話す際の省略が誤解を生むのはなぜか。

(62)筆者によると、誤解の良い点はどのようなことか。

中文
(2)
 昔の小中学生は、遠足や修学旅行のとき、車窓の風景を真剣に眺めていたものだ。見知らぬ(注1)土地の風物(注2)に、興味をかきたてられていた(注3)のである。
 ところが、最近の小中学生は、乗り物の窓の外を眺めようとはせず、バスの中ではマイクをにぎって歌に夢中になっているらしい。あるいはクイズやゲームを楽しんでいるという。そんな話を、諏訪に講演に行ったとき、小学校の校長先生からうかがった。
 わたしは、それを「目的地主義」と名づけようと思う。最近の人々の考えでは、旅は目的地に着いてからはじまる。目的地に到着するまでの移動の時間は、どうも無駄な時間に感じられている。それをなんとか工夫して楽しくしようというのが、車内におけるカラオケやゲームである。 (中略)
 かつての旅は、道中が楽しかった。弥次喜多の東海道中も、水戸黄門の漫遊も(注4)、むしろ道中そのもの(注5)に意義があった。ところが、新幹線や空の旅になると、旅の途中は退屈に感じられる。とくに空の旅は、途中はなんにもない。それで、わたしたちの旅の意識が、目的地主義になってしまったようだ。
 旅の意識が変わるだけならまだいい。恐ろしいのは、わたしたちの人生に対する態度が、目的地主義になってはいないか…という心配である。人生は「道中」が大事だ。高校生であれば、高校の三年間の毎日を大切にせねばならない。目的地は大学だから、大学に入ってから人生をはじめるーーといった考え方はおかしい。サラリーマンが、課長や部長を目的地にして、そこに至る「道中」を軽視するなら、その人の人生は寂しいものだ。

(注1) 見知らぬ:見たことがない
(注2) 風物;自然の景色や人々の暮らしの様子
(注3) 興味をかきたてられる:ここでは、興味がわいてくる
(注4) 弥次喜多の東海道中も、水戸黄門の漫遊も:旅行を題材にした昔の二つの物語のどちらも
(注5) そのもの:それ自体

(63)遠足や修学旅行の移動のときの小中学生の様子について、筆者はどのように述べているか。

(64)「目的地主義」とはどのようなことか。

(65)筆者が言いたいことは何か。

中文
(3)
 人工物は人間がある意図のもとにつくり出されたものであるのにも関わらず、その社会に与える影響は設計者の予想を越える場合があり、人工物が人間社会の舵とりを行なう(注1)現象が起きている。たとえばコンピューターは「計算機」という日本語が示すように、当初は計算を行う機器として製作されてきたが、現在ではデーターベース(注2)やコミュニケーションなど、さまざまな用途に用いられ、生活環境を大きく変えてきている。
 このように現代における人工物の大きな影響力を考慮する時、設計者はこれまで、以上に人工物のもつ社会的意味を頭に入れ、積極的に設計者の意図を人工物にもたせていくことが必要だと思われる。これからの科学技術、そしてモノ作りにとって何より必要なのは、いったい、これからわたしたち一人一人がどんな生活を送り、どのような社会を作り上げたいのかというビジョン(世界観・価値観)であり、設計者は常にこのビジョンがどのようなものであるか考え、人工物にその価値観をもたせることが必要だと思われる。
 しかし、設計する人々は、一方では、自分の考えとは別に社会の欲する製品を設計することが要求される。マーケットニーズのない製品は売れないからである。こうした場合に設計者が自分の価値観をマーケットニーズとうまく調和させる(注3)ために、設計者の価値観が購買者(注4)の価値観とのなんらかの共通性をもつ必要がある。そのために設計者は社会の状勢(注5)をよく理解し、将来の社会についての予測をたて、人々の価値観を調査したうえで、設計者としてのビジョンをもつことが求められるだろう。

(注1) 舵とりを行なう:進む方向を決める
(注2) データベース:ある目的に合わせて集めた大量の情報
(注3) 調和させる:合わせる
(注4) 購買者:ここでは、消費者
(注5) 状勢:状況

(66)コンピュータの例を挙げて、筆者が述べていることは何か。

(67)筆者によると、設計者が人工物を設計する時に必要なことは何か。

(68)売れる製品を作るために、設計者はどうすればいいか。

統合理解
 A
 自分は歌がうまくないとか問ないから人前で歌撒いたくないと思ってい山多いほう。実は そういう人たちはテレビやCDで聞いてなんとなく覚えた歌を、自分の勝手なイメージで歌ってしまっていることが多い。自信を持って!
 歌を歌うには、まず歌詞を理解して曲を覚えることが必要だ。歌詞は何度もよく読むことで、伝えたいメッセージが理解できる。曲も繰り返し聞けば、細かい部分まで聞き取れるようになり、正確に覚えることができる。このようにして歌詞と曲をしっかり覚えたら、あとは歌手のまねをするような気持ちで、自信を持って歌うことだ。いきなり自分らしく歌おうとするのは、失敗のもとなのでやめたほうがいい。

 B
 どうしたら人の心に響くような歌が歌えるようになるのだろうか。よく歌手のようにうまく歌いたいと思って歌手のまねをして歌っている人がいるが、私はそのような歌を聞いても感動することは少ない。私にとって上手な歌というのは、何よりも歌う人の気持ちが伝わってくる歌だからだ。
 ではどうすれば人を感動させる歌が歌えるのか。それには歌詞を深く理解することが大切だ。単語の意味はもちろん、描かれている状況や感情を丁寧に読み込んでいけば、どこが大切か、どこを強調して歌えばいいかがわかってくるはずだ。歌詞の理解さえ十分にできていれば、多少音を間違えたとしても、メッセージは必ず聞き手に伝えられると思う。

(69)歌を歌う前に歌詞を理解することについて、AとBはどのように考えているか。

(70)AとBは、歌を上手に歌うために、 どのようなことが重要だと述べているか。

長文
 以下は、会社における評価について書かれた文章である。
 私たちの会社では、志願(注1)してくれたのに、採用できなかった学生から、こんな問い合わせを受けることがよくあ ります。 「なぜ、自分は落ちたのでしょうか」と。
 彼らの多くは、筆記試験の成績も優秀で、面接での受け答えのしっかりした学生。合格しなかったのは、単に当社との相性を他の志願者と比べた結果であって、重大な問題があったわけではありません。しかし、彼らの頭の中には、自分と採用しなかった当社との関係しかない。だから、「落ちたのは自分に問題があるからJと考え込んでしまうのでしょう。
こういう人は社会に出ても苦労します。上司が他の社員と比べて評価を下していることまで想像が及びません(注2)から、より結果を出している同僚を棚に上げ(注3)、「自分はこんなに頑張って、成果を上げているのに評価されない」 と悩んでしまう。
(中略)
 一定の水準を満たした志願者全員が、入社できるわけではありません。一定以上の業績(注4)を上げれば、誰でも高い評価が得られるわけでもない「自分はこれだけ成果を出したから大丈夫Jということはありません。より大きな成果を出した人がいれば、自分の評価が相対的に下がるのは当たり前。大事なのは他者との比較です。単純な話ですが、皆、意外なほど、②この事実に気づいていない。
 成長するためにはまず、「自分は常に他者と比較されている」ということを意識してください。もし、社内での自分の評価を上げたければ、同僚と自分を積極的に比較しましょう。よく「人は人、自分は自分」と言います。評価の高い同僚は、あなたとは強みも活躍する領域(注5)も違うかもしれません。それでも、閉じような時期に生まれ、自分の得意分野を確立し(注6)、頭角を現している人(注7)がし、るなら、その事実lこ向き合ってください。そして、上司の視点で自分と比べてみる。「自分に足りないものJやf評価されるには何をすべきか」といったことが見えてくるはずです。

(注1) 志願する:ここでは、応募する
(注2) 想像が及(およ)ばない:想像できない
(注3) ~を棚(だな)に上げる:ここでは、~のことを考えない
(注4) 業績:仕事の成果
(注5) 領(りょう)域(し、き):分野
(注6) 確立する:ここでは、しっかり持つ
(注7) 頭(とう)角(かく)を現している人:能力が高くて、目立つ入

(71)①こういう人とはどのような人か。

(72)②この事実とあるが、どのようなことか。

(73)筆者によると、会社内情く評価されるにはどうすればいいか。

情報検索

(74)次の4人は、全員大石大学の留学生であり、文章作成サポートを受けたいと考えている。この中で、このサポートを受けられるのはだれか。

(75)文章作成サポートを利用する際に、注意すべき点はどれか。