漢字読み

1。 イタリアの名画が日本に来て、美術館に人々が群がった

2。 兄弟げんかがいつの間にか収まり、仲良く遊んでいた。

3。 彼は親の意向に背いて、作曲家の道を志した。

4。 諸国を探訪した経験を生かし、記者になった。

5。 友人のこの油絵は評価が高いが、どこがいいのかわからない。

6。 国会社に入つたばかりの妹は、毎晩愚痴をこぼしている。

言い換え類義

7。 東南アジアから(  )についた時、空港で偶然旧友に会った。

8。 クイズの応募者が多く、(  )な抽選が行われた。

9。 (  )派アイドルとしてデビューした彼女も、今や三児の母だ。

10。 占いで(  )判断を受けたら、将来大金持ちになると言われた。

11。 水面下の(  )工作が失敗に終わり、両国間の緊張が増した。

12。 タバコの火の(  )始末から、山火事が広がった。

13。 あの会社は基本(  )は安いが、賞与は高い。

文脈規定

14。 こつこつ努力を重ねていれば、いつか他者から認められる時がくる。

15。 新興宗教の式典が厳かに行われたが、来客は少なかった。

16。 ジャムの瓶のふたが固くて、いくらねじっても開かない。

17。 天ぶらの油がはねて火傷をしてしまった。

18。 審判は誤審だという選手の訴えを聞こうとはしなかった。

19。 A社は株の売却益(ばいきゃくえき)を顧客に還元している

実践練習

20。 つくづく

21。 段取り

22。 レギュラー

23。 潜む

24。 どうやら

25。 使い捨て

文法形式の判断

26。 総選挙で大敗した党が、世代交代(  )こととなった。


27。 経済が発展すればするほど、人口は大都市に流れる(  )。


28。 雷が鳴っている時、金属製品をはずせ(  )というものではない。


29。 戦争を始めた軍部は、戦いはこんな(  )と思ったに違いない。


30。 宮沢賢治(みやざわけんじ)の童話は子ども(  )大人にも読まれている。


31。 注目されている新興の劇団(  )、その芝居はいつかは過去のものとなる。


32。 日本絵画史上最大の流派である狩野派(かのうは)の絵は、人々を驚かさ(  )。


33。 日本のアニメを見て(  )、日本文化に興味を持つ外国人は多い。


34。 (工事現場で)
A「作業の最中なんだから、(  )困るじゃないか。」
B「すみません。終わったと思って片付けてしまいました。


35。 (大会本部前で)
A「よろしかったら、こちらのスタッフを手伝わせましょうか。」
B「いえいえ、(  )。こちらでなんとかします。」


文の組み立て

36。 携帯電話の普及は _ _  _ のかもしれない。


37。 2006年9月 _ _  _ の引退となった。


38。 名古屋市(なごやし)が _ _  _ という鳥だ。


39。 杉などの花粉を _ _  _ 克服できるのか。


40。 自動車に欠陥個所が _ _  _ が相次いだ。


文章の文法
 またひとつ、前途が心配な空港が誕生した。全国で98番目となった茨城(いばらき)空港。経営を黒字にできる確かな見通しもないままつくられたのは、なぜなのか。よく考えてみたい。
 空港経営を黒字にできなければ、その負担を負うのは国民である。 
地元には、羽田(はねだ)空港や成田(なりた)空港に続く「首都圏第3空港」として期待する声もある。だが、茨城空港の定期就航はソウル便と神戸便のわずか2路線しか決まっていない。
 成田や羽田に近すぎて、航空各社が就航を見合わせた。年間の利用客数は、着工前の予測の5分の1ほどしか見込めない状況にある。空港運営で大きな赤字が避けられないほか、県の公社が営むターミナルビルでも赤字は年間2千万円ほどになりそうだ。
 需要が期待はずれとなった空港は( 41 )。海外も含めたビジネスや観光などで、利用客がこれから増えるに違いない。そんな捕らぬタヌキの皮算用があちこちで幅をきかせ、地元の期待をあおった。しかし、開港後は厳しい現実に直面する。日本中、そんな空港であふれている。
 国土交通省(こくどこうつうしょう)いまとめた全国の空港の国内線の( 42‐a )によれば、比較可能な69空港のうち、実績が需要( 42‐b )を上回ったのはわずか8空港だった。
 不況も一因ではあろう。しかし、建設反対論を押し切ろうと、( 43 )甘い需要見通しをつくったのではなかったか。そんな疑いもぬぐえない。
 需要予測は、人口や国内総生産の将来予想、観光需要などをもとに作られる。本来は客観的なものとなる( 44 )、その調査の多くは国土交通省出身者が幹部を務める財団法人などに委託されている。
 全国の空港で駐車場や保安業務の多くを請け負っているのは国交省(こっこうしょう)航空局が所管する27の公益法人だ。うち20法人に官僚700人以上が天下っている。空港利権に期待する関連業界や自治体、政治家。官僚もそのなれ合い構造にくみした結果が、無責任な空港建設につながったのではないか。
 98空港の多くは赤字経営だ。その運営維持に巨額の税金がつぎ込まれ続ける事実も忘れてはならない。昨年1月に日本航空が撤退して経営が苦しい福島(ふくしま)空港では、空港運営の赤字を税金で年間3億~4億円穴埋めしている。
 アジアなどからの客を呼び込むなど、各空港が経営の改善に向けて努力することが望まれる。だが赤字垂れ流しをいつまでも続けることはできない。見通しが困難な空港は、思い切って統廃合を進めるしかない。
 ハブ化する羽田との連絡など航空網の未来図は( 45 )、新幹線と高速道路も含む総合的な基幹交通ネットワークを描きながら、空港ごとの採算性を厳しく問いたい。

(「朝日新聞」2010年3月12日付)

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