漢字読み

1。 雨に煙って、裏山がかすんで見えた。

2。 剣術の先生が一番弟子に極意(ごくい)授けた

3。 帰国した留学生を慕って、この春その国へ行くことを決意した。

4。 今年の夏は余暇を利用して美術館巡りをしたい。

5。 他人の生活にいたずらに干渉するものではない。

6。 部下に指図するのも、思いやりが必要だ。

言い換え類義

7。 紛争地域に大勢いる(  )不全の子どもたちを助けたい。

8。 政治家の不正(  )を見逃してはならない。

9。 地震の被災地に(  )物資が次々と届けられた。

10。 今は無理をせずに、治療に(  )するつもりだ。

11。 大学教授の森山氏に知事選の出馬を(  )したが断られた。

12。 アメリカのクイズ番組をそのまま真似して、(  )芝居もいいところだ。

13。 病院が閉鎖され、この村には小さな診療(  )しかなくなった。

文脈規定

14。 新製品の開発計画がことごとく取り上げられず、彼は少々落ち込んでいる。

15。 そそっかしい妹は、弟の弁当を持つて学校へ行つた。

16。 彼女は古傷をかばってプレーを続けた結果、かえつて引退を早めてしまった。

17。 デパート8階にある特設の安売り会場に、客が殺到した。

18。 この問題は該当する答えが見当たらない。

19。 外泊を繰り返す娘は大学生としての自覚が欠如している

実践練習

20。 ずばり

21。 円満

22。 ニュアンス

23。 ちやほや

24。 競う

25。 面影

文法形式の判断

26。 政治と金の問題をなくすには、企業献金をなくす(  )。


27。 同僚の派遣社員が次々と解雇され、悔しく(  )。


28。 桜の開花予想は、そう簡単に当たる(  )。


29。 江戸(えど)時代、日本に開港を迫ったのはアメリカだ(  )。


30。 活字離れが指摘されて久しいが、森鴎外(もりおうがい)読まれない(  )。


31。 春(  )季節になると、決まって思い出す芝居がある。


32。 エルミタージュ美術館は日本の国立博物(  )大きさだ。


33。 (会社のオフィスで)
A「課長、顔色が悪いですよ。(  )いいんじゃないでしようか。」
B「悪いけど、そうさせてもらうよ。」


34。 3D映画の人気(  )、アカデミー賞を取ったのは地味な作品だった。


35。 (工場内で)
A「工場長、結局、機械トラブルの原因はわかりませんでした。」
B「ま、(  )別な方法が見つかったから、よかったじゃないか。」


文の組み立て

36。 モデムは _ _  _ ものである。


37。 原子ロケットは _ _  _ 下に短縮できる。


38。 太陽電池は _ _  _ ことを利用している。


39。 組織細胞の _ _  _ をつくりだすのがクローンである。


40。 電気自動車は電動モーターの _ _  _ 自動車だ。


文章の文法
 働く人の健康を守るために、職場は原則として禁煙にする。
 他の人のたばこの煙を吸う、いわゆる受動喫煙じゅどうきつえんによる健康被害をどうすれば妨げるかを検討している厚生労働省こうせいろうどうしょう有識者ゆうしきしゃ検討会が、こんな考え方を報告書の案の中心に据えた。
 4月にもまとめる報告書を受けて、労働政策審議会ろうどうせいさくしんぎかい労働安全衛星法ろうどうあんぜんえいせいほうにどう盛り込むか、議論するという。
 今度こそ、受動喫煙による健康被害を確実に防ぐための法整備を実現させてほしい。受動喫煙の防止をうたう健康増進法けんこうぞうしんほうは( 41 )、努力義務にとどまっている。
 「たばこの煙にさらされることからの保護」を求めるたばこ規制枠組きせいわくぐみ条約(FCTC)が発効して今月末で5年。そのガイドラインは、受動喫煙を防ぐための法整備も求めている。
 鳩山(はたやま)政権が誕生して、たばこ値上げなどの政策がやっと動き出した。民間のシンクタンク、日本医療政策機構の世論調査によると、現政権の医療政策の中で、たばこ増税は、事業仕分け、医師数の増加に続いて高い評価を得た。たばこ対策のいっそうの推進が、国民の期待に応える道だ。
 報告書案はまず、受動喫煙による健康への影響は、科学的な証拠によって明白であることが世界的に認められているとした。
 そのうえで、それを防ぐには、一般の事務所や工場は全面( 42‐a )とするか、煙のもれない( 42‐b )室以外では禁煙にすることを提案している。
 飲食店などはどうか。従業員の健康を守るには、一般の事務所と同様の原則が必要だ。しかし、成人男性の喫煙率が( 43 )3割以上あり、客の喫煙を一律に禁止するのは難しいと飲食店などには抵抗が強い。それを考慮して、換気の徹底などによって、可能な限り従業員の受動喫煙を防止すること考求めるにとどめている。
 だが、成人人口の8割近くはたばこを吸わず、喫煙者の7、8割は禁煙を望んでいることにも目を( 44 )。
 海外に目を転じれば、たばこと酒は切り離せないと思われていた国々でも政治の指導力で着実に禁煙が進む。
 英国はプレア政権が1997年に禁煙への取り組みを宣言、10年後の2007年に衛生法が施行されてパブなども禁煙となった。
 台湾でも昨年、たばこ煙害防止法が施行され、公共の場からあっというまに煙が消えた。今や、ホテルも禁煙ルームだけだ。
 世界で( 45 )禁煙が進めば、煙たい日本は、禁煙が進む外国からの観光客に文字通り煙たがられる。
 何より、受動喫煙を確実に防いですべての国民の命を守らなければならない。職場の全面禁煙を目標に掲げて一歩を踏み出すときだ。

(「朝日新聞」2010年2月19日付)

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