日本では結婚しない人が増えている。初婚の年齢も、未婚率も上がる一方だ。このままいくと、今の中高生のうち20%くらいが一生結婚しないだろうと予測されている。
しかし、多くの調査結果をみると、結婚したいと思う人はそれほど減っていないことがわかる。未婚者のうち90%の人は結婚を望んでいるのである。 個人主義が進む今だからちこそ、自分を大事に思ってくれる、長期的に信頼できるパートナーがほしいという欲求は弱まらないということなのだ。
では、結婚したい人が多いのに、結婚しない人が増えているという食い違いは、どうして起こるのか。
まず、異性に対する目が肥えてきたこと。 周りに異性の独身者がいても、「理想的な人が現れるまで結婚しなくてもかまわない」と言って妥協しない人が増えてきた。
次に、今の若者が経済的に不安定な状況に置かれていることがあげられる。 結婚は、共同生活であり、生活するにはお金が要る。結婚して親から独立すると、共働きでも生活が苦しくなる。ましてや、妻や子を養って豊かな生活ができるほど稼げる男性の数はたかが知れているだろう。
そして、恋人がいても結婚するきっかけがないということ。昔は、結婚を前提としなければ付き合うことができなかった。しかし、現在は、結婚しなくても楽しい恋人関係を続けることができる。事情があって関係が壊れた場合は、また新しい恋人を探せばいいわけだ。つまり、積極的に結婚する理由が見つからないのである。