45歳を過ぎたある休日の朝のことだった。私は、いつものように朝食後、新聞を読んでいて、ふと我に返った。新聞の活字が妙に見づらく、メガネ (もちろん近視) をはずして読んでいる自分に気がついたのだ。 一瞬、「老化」という言葉が頭に浮かんで、暗い気持ちになった。知らぬ間に身体は、衰えへと向かっている。意識はそれに追いつかない。むしろ逆行したままだ。忙しさは年々加速していくようにさえ思える。このギャップが広がりゆくことこそが「老化」なのではないか、そう思うようになった。

1。 17「問」 このギャップとあるが、どういうことか。