(2)
 先日、友だちと向かい合って食事をしていて、友達のほほにソースがついているのに気づいた。私が石のほほにソースがついているよ」と教えたら、友達は反対側のほほをふいた。「あ、そっちじゃなくて、私から見て右だよ。」といったら、「こっちか」と友達は括った。 自分の思っている「右」を相手に正しく伝えるのが難しい
 インターネットで「右」を調べたら「人体の心臓のない側」とあった。しかし、これは向かい合っていると、相手の心臓か私の心臓かで逆になってしまう。それに、心臓に右がある人もいるそうだ。「はしを持つ方」と言う説明もあるが、これも同じことだ。
 では、誰にとっても変わらないものは何だろう。方角なら誰にとってもどんな場所でも変わらない。先日も、「西側のほほ」といえば、正しく伝わったかもしれない
 しかし、私たちはいつも方角を考えて生活してはいないので、実際にはこのような言い方はできそうにない。結局、相手と自分の位置関係を考えながら、「石」「左」という言葉を使う以外の方法はないだろう。

1。 (31) 自分の思っている「右」を相手に正しく伝えるのが難しいといったのはなぜか。

2。 (32) 正しく伝わったかもしれないとあるが、ここで「私」が正しく伝わると考えたのはどのような説明か。

3。 (33) 先日と同じことがあったとき、間違いなく確実に伝えるためには、「私」は今後、どのような言い方をすると考えられるか。