省エネの夏。資源エネルギー庁の調査では、家庭での機器別の消費電力割合を比較すると、冷蔵庫は14%で最も大きい。どんな節電策が( 41 )。
日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会理事の
大石美奈子さんは「まずは置き場所。壁にぴったりつけないでください」と話す。隙間がないと、庫内で奪った熱を放熱しにくくなり、無駄に電力を使う。5ミリ~1センチ以上離すのが一般的だが、製品ごとに異なるので説明書で確認を。上部に物を置いたり、マグネットでたくさんのメモを( 42 )放熱を妨げるという。
ドアの開閉の回数や時間を少なくできるかもポイント。整理整
頓は欠かせない。「整理してあれば、パッと取り出してすぐ閉められる」と大石さん。その上で「トレーやカゴを活用しては」と提案する。( 43‐a )、朝食用の納豆や漬物の器をひとつのトレーに入れるなど、食事ごとに使うものを( 43‐b )、すぐ取り出せる。もちろん、庫内の詰め込みすぎは禁物だ。
盲点となりがちだが、節電効果が大きいのが自動製氷機の扱いと「設定温度」の切り替え。「自動製氷機を使わなければ、消費電力を抑えられる」と大石さん。電力使用が集中する昼間は避け、夜中に( 44 )。
三菱電機によると、自動製氷する製氷室を使わないと、冷蔵庫の消費電力を約8%減らせるという。
さらに大石さんは、庫内の設定温度は「夏でも『中』で大文夫」という。パナソニックによると「『強』は、買い物に行った直後に冷えていない物をたくさん入れるときや
常温の飲み物を早く冷やしたいときに使えます」と説明する。
効果について意見が分かれるのは、冷気が外に漏れないよう庫内にかけるカーテンだ。
東京都江戸川区の「省エネガイドブック」は「非常に効果がある」と推奨[区内計330世帯でモニター実験した結果、年間で1世帯あたり2990円分の省エネ効果があった。ただ、
日本電機工業会は「冷蔵庫はカーテンの設置を想定して製造されておらず、省エネ効果や鮮度保全は保証できない」と指摘。大石さんは①庫内の物を取り出しづらくなり、( 45‐a )ドアを開けている時間が( 45‐b )いないか②ドアポケツトを使うなら、カーテンをつけてもポケットに十分冷気があたっているか、に注意が必要と指摘。製品によっては温度センサーなどが
誤検知する恐れがあり「メーカーに確認を」と話す。
(「朝日新聞」2012年6月30日付)