(15)
 高校生の兄が1月にバイク事故に遭って、5か月ほど入院した。死んでいたかもしれない大きな事故だったが、その時、僕は、何とも思わなかった。僕のことをすぐ怒り、手を上げる兄が、とても嫌いだったから だ。
 少したってから何となく寂しくなり、家の中は、静かになっていった。兄が家にいなくなってはじめて、家族の大切さに気付いた。僕にとって、家族の存在は、とても大きいと思った。

(石川陸「 兄弟の大切さ気付く」)

1。 (15) なぜ「何とも思わなかった」のか。