人は、生まれて、すぐには立つことも、まして歩くこともできない。それが 1 年も経つと歩きはじめ、走ることさえ出来るようになる。ここまでは、普通教えられなくても、自然にできることである。①ただし、速く走ることと、個人間の差は大きい。100 メートルを 10 秒で走ることができる人もいれば、30 秒かかる人もいる。
人は生まれながらに速く走ることへの欲望があるのだろうか。車も飛行機も存在する世の中で、走ることに情 熱を燃やし、
少しでも速く走ろうと努力する人たちがいる。
スポーツの陸上競技では、100 メートルを走る短距離から 42.195 キロメートルを走り通すマラソンまで不動の人気がある。
人が懸命に走る 姿を見るとき、文明によらず、 自らの体だけを頼みにして全 力を尽くす 姿に 心を動かされる。走ることは、ひたすら走る本人だけではなく、それを見守る人たちの 心にも大きな感動を与え、②自分も何かをなしとげるため努力しようという意欲をかきたててくれる。