日本には昔から、「虫干し」という習慣があります。着物の湿気(注1)を取り、虫やカビ(注2)などを防ぐためのものです。梅雨が終わった7月下旬から8月上旬に行うことが多いです。梅雨の間に着物が湿気を含んでしまうからです。
 2、3日晴れて乾燥した日が続いたあと、午前10時から午後3時ごろまで、風がよ
く通る部屋で、着物が風に当たるようにします。また、その間に汚れたところはないか調べます。
 最近あまり見られなくなった習慣ですが、日本の気候に合った生活の工夫として、現
代の洋服にも役に立つのではないかと思います。

(注1)湿気:物や空気の中にある水。目には見えない
(注2)カビ:気温が高く浸気があるところで、食べ物や服に生える非常に小さな生物

1。 (1)虫干しをする理由は何か。