A
 将来、有効となる能力とは、「理解力」「想像力」「表現力」の三つです。数学や外国語、歴史、理科など、さまざまなジャンル(注1)、要するに別角度からのゕプローチ(注2)を経て、この三つの力を養うのが勉強の本質(注3)なのです。
 人生におけるほとんどの仕事は、この能力によってなされます。あるいは、子どもが成長して、大きな困難にぶつかったとしても、この能力が養われていれば、上手に克服することができます。 さらに、この能力は、小金を稼ぐためにのみ役立てるべきではありません。社会に貢献し、人類が進歩するための貴重な一助となるためにこそ、能力を高めなければならない、とそこまで言ってやると、子どもの目は断然と(注4)輝き始めます。

(鈴木光司『なぜ勉強するのか?』による)



B
 社会はわからないことだらけだ。そんな社会で生きるために大事なことは、わか らなくても簡単にあきらめないことだ。
 簡単にあきらめない能力を養うためにどうしたらいいか。実は、この能力を養う ために人は社会に出る前に勉強をしているのだ。勉強するとわからないことに出会 える。わからないからこそ勉強するのであって、初めからわかっていたら勉強しよ うという気も起きない。社会人になった今では数学も歴史も、習ったそのままの知 識は忘れ去ってしまったが日常生活には特に困ってはいない。しかし、わからない ことにチャレンジし、わかるようになるまであきらめずに勉強するという姿勢は、 今も役に立っている。

(注1)ジャンル:ここでは、科目
(注2)ゕプローチを経て:ゕプローチによって
(注3)本質:ここでは、いちばん大切なこと
(注4)断然と:ここでは、必ず

(69)AとBで共通して述べられていることは何か。


(70)勉強することについて、AとBはどのように考えているか。


 家を買うことについて質問しました。3人の答えを読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

A氏
 家は基本的にはインフレ気味のときは買った方が、デフレの時は借りたほうが得になります。購入する場合は収入の2割以下のローンで済むようにしましょう。どちらが得かだけを考えると、支払う金額にはそれほど違いが出ないでしょう。買った場合はローンや修繕費などを払わなければなりませんし、賃貸の場合は主に家賃だけで済みます。しかし買えば家が残ります。厳しい経済情勢の中、ローンを払い続けることができるなら買ったほうがいいと思います。

B氏
 最近は(注)サブプライム問題を経験したために家を買うのを止めたという人が出てきました。ローンを払うために無理をして破産した人もいます。ローンはその人を縛ります。会社を辞めたくてもローンのことを考えるとできません。またどんなに大きな会社でもそのまま継続する保証はありません。賃貸ならどこへ引っ越すのも自由です。最近は日本の礼金や契約更新料などの悪い習慣を止めようという動きもあります。賃貸物件も余っている状態ですから家は借りやすくなっています。

C氏
 家を買うことは投資と考えるべきです。ですからあまり値上がりしない地域の物件を選ぶことが重要です。いくら家賃を払わなくて済むと言っても、家そのものが値下がりしては損するからです。家を買ってもそれが現在の家賃よりかなり高く貸せるなら、しばらく引っ越すのを我慢するのも1つの手段でしょう。また生活にゆとりができるともっといい家に住みたくなるかもしれませんが、お金持ちならともかく普通の収入の人なら貸すためにもう1軒買うほうがいいでしょう。

(注)サブプライム問題:アメリカで多くの低所得者増向けの住宅ローンの支払いが滞ったことにより生じた問題

(1)家を買うことに積極的に賛成しているのは誰か。


(2)3人に家を買うことについて何と言っているか。


A
 1969年に人類は初めて月に到達した。 その後も人類の夢はとどまらず、 各国は国 の誇りをかけて膨 大な費用を使い、先を争うように宇宙開発を進めてきた。
 しかし近年、多くの国でこのような状況が問題となっている。他類の国家予算を使うにも関わらず成果が見えにくい宇宙開発に対して、国民が疑問を感じ始めたのだ。
 現在、 世界には環境問題や資源問題など早急に解決しなければならない課題が数多く 存在する。 同じように多額の費用を使うなら、宇宙開発よりも身近で現実的な問題を解決することの方が優先されなければならない。 政府は、我々の生活に直結するような問題にこそ、予算を使うべきである。

B
 宇宙開発に伴い近年の科学技術が発展したと言ってもよい。宇宙開発は、特に気象観 測や通信、 通信、交通システムの分野で、人間生活の向上に大きく貢献してきた。人工衛星技術の進歩により信頼性の高い気象予測が可能になるなど、身近な生活でも、私た ち多くの恩恵を受けていることは誰 もが認める事実だろう。
 しかし近ごろ宇宙開発に対して否定的な意見が多く聞かれるようになってきた。確かに、ばくだいな費用の割に目的も成果も不明瞭だ。
 だが、宇宙開発は短期間で成果が得られるものではない。これまでの成果を活かす ためにも、長期的な視野に立って研究開発を進めていくべきではないだろうか

(69)宇宙開発に対する最 近の意見としてAとBで共通して触れられているのはどれか宇宙開発は費用がかかるが、成果が明確ではない。


(70)宇宙開発について、 A と B はどのように述べているか。


A
 最近、人工知能を持ったロボットを見た。まぶたや目を動かすだけでなく、言葉 を 理解し返事をしてくれるロボットだ。ほかにも、動物の姿をしたロボットで、 呼びかけると生きているかのような愛らしいしぐさで反応するものもある。もし 私のそばにそのようなロボットがいたら、穏やかな気持ちで毎日を楽しんで過ご すことができるだろう。
 人形や動物のようなロボットの心理的効果は科学的にも 証明されていて、児童施設や病院でも利用されているそうだ。今後価格が下がっ たら、私も購入したいと思う。

B
 これまでロボットといえば産業用ロボットが中心だったが、最近家庭向けロボッ ト が販売されるようになった。よく目にするのは自動で床掃除をする円形のロボ ット だが、機能を一つに絞ったおかげで価格が下がり、消費者も買い求めやすく なっている。
 「掃除のために高いロボットを買わなくても」とか「今のロボットではまだ かんペきな仕事ができないのだから意味がない」と考える人もいるだろう。しかし、忙しい現代は、ロボットに少しでも家事を負担してもらうことで空いた時間を、他のことに活用したいという人が多いのではないか。私もロボットを利用することによって得られた時間を家族と一緒に楽しみ、充実した生活を送りたいと考えている一人だ。

(69)AとBの筆者は、自身が欲しいロボットはどのようなものだと述べているか。


(70)AとBの筆者はどちらもロボットを欲しがっているが、その共通する理由は何か。


A
 「新入社員をしかったら会社に来なくなってしまった。」「若い社員のしかり方がわからない。」こんなベテラン社員の悩みを聞くことが多くなった。今の若者は親から大事に扱われ、しかられた経験がほとんどないまま大人になってしまった。上司からしかられると、ショックに耐えられない、なぜしかられたのかわからないと言う若者が多い。
しかし、共に会社の一員であり、上司には部下を育てる義務がある。時にはしかることも必要だ。人間はミスをするものなのだから、いつも褒められてばかりなんてことはない。誰にでも、しかられて初めて誤りに気づいたという経験があるはずだ。人間はそれをきっかけに成長するものだ。

B
 部下のミスを指摘するのは上司の務めだ。しかし、それは必ずしも部下をしかることではない。確かに、しかれば部下は自身の失敗に気づく。だが一方で、部下は上司を恐れるだけで、なぜ失敗したのか、どうすれば同じミスをせずに済むかを落ち着いて分析することができない。最近の若い社員はしかられた経験が乏しいため、しかられると自分が否定されたと感じてやる気を失ってしまう者もいる。
そういう場合には、上司はしかる代わりに「どうしたんだ。君らしくもない。」と穏やかに言うのはどうだろうか。こう言えば相手を認めつつ、失敗した事実をわからせることができる。これなら部下も現実を受け入れることができ、その原因を考えるはずだ。

(69)AとB が共通して取り上げているのはどのような若者か。


(70)部下が失敗したときの上司の対応について、A とB はどのように述べているか。


A
 皆さんはどのように服を選んでいますか。ファッション雑誌などを参考に、はやっているものを買うという方も多いの ではないかと思います。でも、そうして選んだ服は本当に自分に似合っていますか。
 自分の性格や年齢、体型、つまり自分自身の個性に合った服、それが「似合う服」です。世の中に自分と全く同じ人間 はいないのですから、似合う服も人それぞれです。それなのに、ファッション雑誌のまねばかりをしていると、自分らし さと服との間にギャップが生まれてしまいます。自分自身をしっかり見つめること、そして自分に合った服を選ぶことが 大切です。

B
 スーツを着ると気持ちが引き締まった(注)り、明るい色の服を着ると心がうきうきしたりという経験をしたことはない だろうか。私は、服は着る人の気持ちに影響を与えると考えている。大げさだと思われるかもしれないが、服によって人生さえも変わると思っている。服が気持ちに影響を与え、気持ちが行動に影響を与えるからだ。
 しかし、周囲に聞いてみると、はやっているからという理由だけで服を選んでいる人も多いようだ。私は、これはとて も残念なことだと思う。みんな、もっと積極的に服の力を利用したほうがいい。服を買うときには、まずどんな自分になりたいのかをイメージして、そのイメージに合った服を選ぶのだ。なりたい自分になることを、服が応援してくれるはずだ。
(注)引き締まる:しっかりする

(69)はやっているという理由で服を選ぶことについて、AとBはどのように考えているか。


(70)服の選び方について、AとBはどのように述べているか。


A氏
 ほとんどの日本人は高校まで6年間も英語教育を受けているにも関わらず英語が話せません。簡単なことでも発音が悪くて通じなかったという話も聞きます。発音のことを考えると早期教育が大切です。ですから子供たちのために赤ちゃんのように自然に英語が口から出てくる環境を作ってやりたいです。世界共通語になりつつある英語ができなければ国の経済力が衰えて、世界との競争に負けてしまうでしょう。早期教育をするべきだと思います。

B氏
 私は海外で育って日本語も英語も途中半端になった子供を大勢見ています。まず日本語を身につけるほうが大切だと思います。今のままで小学校で英語を教えたら他の学科も駄目になります。学力が落ちているのにさらに時間が減ったら結果は明らかです。それに英語が教えられる教師もほとんどいないですし週1時間程度では挨拶程度しかできるようにならないでしょう。発音をよくするために早く習わせるという考えもありますが、発音が悪くても通じれば十分です。発音は国によってもずいぶん違います。自分の意見が言えるなら下手な英語でもいいのではないでしょうか。

C氏
 お金があるなら子供に海外体験をさせたいですね。広い世界があることや全く違う人々が暮らしていることを教えたいです。日本では外国人と知り合う機会はほとんどありません。ですから小学校の英語教育は外国人とふれ合ったりして英語に興味を持つだけでもいいです。大人になってからでは言葉は身に付かないという人がいますが、私の周りには日本語がぺらぺら話せる①そういう外国人が大勢います。日本語のマンガやアニメを知りたいという動機で日本語を勉強し始めた人たちです。ですから子供達に英語を勉強したいと思わせる環境を与えることが一番大切だ思います。

(1)①そういう外国人とはどういう外国人か。


(2)3人の英語の早期教育に対する考えはどれか。


Aさん
 私は若い頃美術大学に行って画家になりたかったのですが、家族の反対があってあきらめて経済学部に入りました。卒業後は一流企業で働き、部長にまでなりました。その間結婚して息子と娘がいます。家も買えましたしそれなりの財産もありますから、老後の心配もありません。絵は趣味としてずっと続けていました。今年定年を迎えますから、これからはもっと絵が描けると今からわくわくしています。

Bさん
 私は俳優になりたくて親の反対を振り切って、高校を卒業すると東京に出てきました。小さな劇団で長い間働きましたが、劇団からもらう給料ではとても暮らせませんでした。経済的には苦しかったですが、好きなことをしていましたし、周りの仲間も演劇に情熱を持っている人ばかりだったので楽しかったです。しかし結婚をきっかけに演劇をあきらめて会社に勤めることにしました。今では子供もできて幸せです。若い頃情熱を傾けたことは実を結ばなかったけれども大切な思い出です。

Cさん
 私は自分の夢があきらめきれずに相変わらず苦しい生活をしています。家族もいませんし、田舎に住んでいて野菜などは自分で作っていますから生活費はあまりかかりません。毎日好きな本を読んで、小説を書き続けています。私は最低の生活ができればそれ以上のお金は必要ないと思っています。家族がいたらと思うこともありますが、結局人間は1人だと思います。将来のことは考えても仕方がありません。これが私の人生なのですから。

(1)3人の生き方と合っているのはどれか。


(2)本文の内容と合っているのはどれか。


(A)

 子どもが親と同じ職業につくことは、昔なら当然のことであった。農民の子は農民に、商人の子は商人になるよう、生まれたときから義務づけられていたと言ってもいい。しかし、近代になると個人の意思を尊重しようという動きが生まれ、f職業選択の自由」が多くの閏々の法律に盛り込まれるようになる。そして、親と同じ仕事を選ぶなんて考えが占い、家に縛られた気の毒な人のすることだ、といった見方さえされるようになった。
 一方で、親と同じ仕事ができるのは恵まれた人だけで不公平だという意見も出てきている。ある種の職業を特定の家の人が独占し、一般の人のチャンスを奪っているというものだ。近年では就職自体が難しくなってきており、ある怠味当然な流れとも言えよう。

(B)

 「職業選択の向由」と言うが、大人になってから選ぶのでは遅すぎるような職業もある。世襲が基本とされている伝統芸能の世界などでは、家庭がそのまま職業訓練の場となっていて、子どもは職業に必要な技能を向然に身につけていくという。幼少時からそのような環境で育った者と、少年期、青年期になってからその職業にっこうとする者とのあいだには大きな差がついてしまう。その差を克服するには、かなりの努力とJ能が必要になる。自由といっても、どんな職業でも選べるというわけではないのだ。
 もちろん、伝統芸能の家に生まれた者にはプレッシャーもあることだろう。しかし、さまざまな長認を親から学べること、学ぶ機会に恵まれていることは、伝統を次世代へつなげていくという意味から大いに評価できるのではないだろうか。

(69)AとBの筆者は『職業選択の自由jについてどのような主張をしているか。


(70) AとBの筆者は、世襲に対してどのような立場で論じているか。


A

旅は非日常の世界へ入っていくことであり、目的地をどこにするかが重視される ことが多い。しかし、私はむしろ目的地に着くまでの過程を大切にしたいと思って いる。その過程には思わぬ発見や驚きがあるだろうし、計画していなかった出来事 に出会えるかもしれない。少し予定を変えて寄り道をすることによって、自分が想 像していた以上の素晴らしい旅になる可能性が出てくる。たとえ目的地での滞在時 間が削られても、そこに行くまでに出会う偶然を大切にすることが、旅全体を楽し くすることになると思う。

B

交通機関が発達することで、人々の移動できる範囲は確実に広がっている。移動 にかかる時間も、ひと昔前とは比較できないほど短縮されている。移動にかかる時 間が短くなった分、目的地にゆっくり滞在できるようになったのは幸いである。旅 の楽しみは、ぶたんとは違う何かを見付けることであるから、目的地に少しでも長 くいることができるようにしたいものだ。そうすることで、日々のあわただしい生 活を忘れて、再び日常に戻るときのためのエネルギーを充電することができる。

(69)AとBのどちらの文章にも触れられている内容はどれか。


(70)AとBがそれぞれ旅をするときに最も重視していることは何か。


  相談者:
 私は息⼦のことで相談させてください。息⼦は⼤学2年⽣なのですが、とてもおとなしい性格で、学校へ⾏くはほとんど⾃分の部屋で過ぎしていま
す。夏休みなど学校がないときは、3度の⾷事のときに部屋を出るだけです。もう⼤⼈なのだから、親はよけないことは⾔わず、⾃由にさせたほうがいいと思いますが、①⼼配です
友だちがゼロというわけでもないらしく、⽉に⼀度くらいは さそ 誘いが来て、出かける
こともあります。いいアドバイスがあったら、お願いします。

回答者:A
 親⼦の関係は難しいですね。⾷事のときにコミュニケーションがとれていれば、問題ないと思います。とにかく体を動かすこと。やはり、健康が⼀番ですから。といっても。⼩さなお⼦さんじゃないのですから、無理にさせるのもよくありませんね。それとなく、アルバイトをすすめるのがいいんじゃないでしょうか。できれば⼈と接する仕事がいいと おも 思います。それをきっかけに、コミュニケーションがもっととれるようになるかもしれませんよ。

回答者:B
 おっしゃるとおり、息⼦さんはもう⽴派な⼤⼈です。本当は親から独⽴したいと考えているのだと思われます。この年ごろにはだれもが経験することです。親にとっては⼼配でしょうが、本⼈から悩みを相談して来るまで待つことをおすすめします。少しでも⼝を出したり、⼿助けをしたのでは、独⽴とは⾔えません。いつまでも息⼦さんの前では⼼配な顔を⾒せず、どーんと構えているのが⼀番です。

(67)①「⼼配です」とあるが、何が⼼配か。


(68)「相談者」の相談に対するA,Bの回答について、ただ 正しいのはどれか。


A
 かつては、演劇の公演は集で鑑賞することが一般的だったが、最近は、自宅で公演のピデオやDVDを鐙貸する人が繕えている。これらの映像は、何台ものカメラを使い、出演者の表情を近くから映したりステージ全体をとらえたりしているので、会話言に行かなくても十分に楽しめるというのだ。
 しかし、主主の公演を鑑賞することの良さの一つに、自分の視点で楽しめるということがある。ビデオやDVDの映像は他人の視点で切り取られたものなので、自分が本当に見たい部分だとは限らない。私はやはり隼で、好きな出演者の姿を追い続けるなど自由に鐙貧するのが蘭白いと恩う。

B
 先日、劇場で演劇を鑑賞する機会があった。久しぶりに生で鑑賞して、会場でしか得られないものがあると気づいた。それは出演者と観客との一体感から生まれる感動だ。出演者の家晴らしい渓伎を男て、観客が泣いたり笑ったりする。観客が出演者に声援を送ることもある。このように会場が一つになったときの慾軍創立、その爆にいる人にしか得られない特別な感動だろう。
 最近は、多くの公演がインターネットやDVDなどで自宅でも鑑賞できるようになった。自宅で鑑賞するほうが楽だと言って、生の公演を鑑賞しない人柑増えている。しかし自宅での鑑賞では、演技の素晴らしさは分かつても、会場の一体感{ま感じられない。私はあの感動を味わうため、またぜひ生の公演を鑑賞したいと思う。

(69)最近の演劇の鑑賞のしかたについて、AとBで共通して述べられている変化は何か。


(70)生で演劇を鑑賞することの良さについて、AとBはどのように述べているか。


A
 公立の図書館では、利用者へのサービス向上のために、人気の高い本を複数冊置くことが増えている。本が複数冊あれば、同時に多くの利用者に貸し出せて、予約待ちの期間も短くできる。
 このような図書館の姿勢に対して、予算は限られているのだから買える本の種類が少なくなってしまうのではないかと心配する声もある。しかし、借りたい本がなかなか借りられない図書館では利用者は満足しないだろう。公立の図書館は、多くの人々に読書のきっかけを与え、本を読む楽しさや喜びを感じてもらうようにする役割を持っている。図書館に同じ本を複数冊置くことは、その役割を果たすためのーつの方法だといえる。

B
 最近公立の図書館では、人気の高い本を複数購入しているそうだ。有名な作家の小説などが対象らしい。流行の本を早く読みたいという利用者の希望に応えようとする図書館の気持ちは理解できる。しかし、どうしても早く読みたければ自分で買えばいいのだから、図書館がそのために多くの予算を使う必要はない。
 税金で運営されている公立図書館の存在意義は学問的に価値のある本や手に入りにくい本など、さまざまな種類の本を一冊でも多くそろえていることだ。書店にない本でも図書館に行けば読めるというのが本来の姿だろう。同じ本を多く買うことによってその役割が果たせなくなったら、利用者に対するサービスの低下につながるといえる。

(69) 公立図書館が人気のある本を複数冊置くことについて、AとBはどのように述べているか。


(70) 公立図書館の役割について、AとBはどのように述べているか。


 A
社会人になったばかりの今、皆さんは仕事の厳しさや学生時代にはなかったような人間関係の複雑さに驚いているのではないでしょうか。こんなはずではなかったと、抱いていた理想が崩れそうになることがあるかもしれません。特に、自分とは異なる価値観を持った上司や先墓から無理な仕事を頼まれたときなど、強くそう感じることでしょう。時には先輩の言葉につい(注1)反発したくなることもあるでしょう。しかし、そんな時にはまず相手の考え方を受け入れてみてください。信頼関係を築くにはある程度の時間が必要であり、そのあとで自分の考えを述べればよいのです。それまでは自分を抑えることも大切で、それが社会人としての訓練でもあります。

 B
人間にとって身共に健康であることが理想的だが、新しく和杜会に出た著者たちは、時にはうまくいかないことに出会い、自信を失うこともあるだろう。経験から言うと、同僚や先輩の温かい言葉が耳に入らなくなってしまうのは、そういう、自分に自信がなくなったときであ急ことが多い。その結果、今まで築いてきた人間関係まで壊してしまうことさある。自分の周りの人達を大切にして、助言(注2)を生かしていく気持ちを持つためには、まず自分のこれまでの努力を青定的にとらえてみよう。結果が完璧でなくても、「よくやった」と自分自身に言えると、ほかの人の言葉も素直に聞くことができるようになる。
(注|) 反発する : 言い返す
(洋2) 助言: アドバイス

(69) AとBに共通して述べられていることは何か。


(70) AとBでは新社会人にどのようにアドバイスをしているか。


A
 自分の中にある国定観金(注1)思い込み、価値の枠組みを組み替えたり、転換することはなかなか難しい。特にスポーツ選手は、「始めた以上はやり通せ」ということを常に言われて育っていく。その考え方が染みついて、なかなか疑うことができない。途中変更することは目標を諦めることで、いけないことだと思い込んでいる選手も多い。
 でも、本当に一つの目標を固く決めつけて死守する(注2)必要が、あるのだろうか。
 (中略)
 もちろん、真面目に一本の道をつきつめる(注3)ことも大切だろう。でも、ピうしてもうまくいかない時には、少し視点をずらしてみたり、大胆(注4)に組み替えたりしてみることも、また大切な方法ではないかと思う。
(為末大『「遊ぶ」が勝ちー「ホモ・ルーデンス」で、才も跳べ!」による)

B
 最近のスポーツ選手に目標をたずねると「世界で活躍したい」という答えが多く返ってくる。世界的な大会やチームて活躍する選手が増えた結果だろう。だが私が指摘したいのは、目標が大きすぎたり違すぎたりするために、しなければならないことが具体的にイメージできず、途中でやる気を失ってしまう選手が多いことだ。
 大きかな夢を実現するには、長期間にわたる日々の労力が欠かせない。意欲を持続させるためには、少しずつでも前に進んでいると感じられる親左同が必要だ。目標が大きすぎてするべきことが見えなくなってしまった時には、今の自分に一書妥要なことを考えて目標を見直してほしい。

(注1)固定観念:簡単には変わらない考え
(ほ2)死守する:ここでは、最後まで守る
(注3)つきつめる:最紋までやる
(注4)大(だい)胆に:思い切って

(69) スポーツ選手の目標の持ち方について、AとBはどのような場合が多いと述べているか。


(70)AとBが共通して令要だと考えていることは何か。


A
 旅は準備をする時から地まります。目的地の所候、歴史、文化などについて調べ、どんなことをするか計画を立て、必要なものを準備します。さらに、旅行中に多くのことができる
ように、旬内のない予定を組み、電車やバスや宿泊場所を予約しておきます。そうすれば、余計なことに時間をとらえないで旅を楽しむことができます。
 旅の楽しみは、その土地の名所を訪ねたり名産品を食べたりして、普段の生活とは違う経験をすることだと思います。旅先では予想外の出来事にあうこともありますが、しっかり準借をしておけば、時間やお金を鬼駄にせずに、楽しい旅ができるでしょう。

B
 私は行きたいと思ったらすぐ旅に出るのが好きです。駅に行き最初に識れる電車に乗り、降りたい駅で降りて、その土地の人が勧めてくれる旅館やホテルに泊まります。何を食べるか、次の日に何をするか、どこへ行くかも、土地の人に直を聞くのが一番です。そこには、出発前には知らなかった新しい発見があります。また、新しく知り合った人と気が合えばー繕に行動するのも面白いものです。旅では何が起ころか分かりませんから、状況に合わせて好きなように予定を決めればいいのです。日常では味わえない自由な時間が過ごせ、楽しい旅になります。

(67)旅について、AとBはどのように述べているか。


(68)旅の楽しみについて、AとBはどのように述べているか。


 A
 就職したばかりの若者はいつも不安を抱えていることを理解してほしい。彼らは新しい環境に慣れていないうえに、仕事で失敗して上司からしかられることをとても恐れているのだ。
 そんな彼らは、仕事を頼まれてもすぐに始めることができない。失敗したくないので、仕事をする前にいろいろ質問をしてくる。彼らの気持ちがわからないと、開かれた人は自分の若い時と比べて仕事に消極的だ、口ばかりで働くのを嫌がる、と誤解することになる。もちろん消極的な若者は困る。しかし社会も教育も変わっているのだから、若者の考え方が自分と違うのはしかたない。彼らの気持ちを理解するには、自分から歩み 寄ることが必要だ。

 B
 今の若者が、あなたが若いころと同じ考えで動いていると思ってはいけない。育った時代や環境が違えば、仕事についての価値観が違うのは当然だ。
 あなたが若いこるは、上司から命じられた仕事は黙ってやる、自分の意見を言うのは仕事を覚えてから、というのが当たり前だったかもじれない。しかし、昔よりも個性を肯定する教育を受けた今の若者にそれは通用しない。自分の考えに合わなければ、たとえ上司の命令でも反論する人もいる。一方で、仕事の目的や本人の役割をきちんと説明すれば、納得して積極的に仕事に取り組むこともある。
 若者には若者のいいところがある。自分との違いを認め、その溝を埋める努力をしてみよう。

(67)今の若者について、AとBはどのように述べているか。


(68)若者と働うえで重要なこととして、AとBが共通して述べていることは何か。


 A
 自分は歌がうまくないとか問ないから人前で歌撒いたくないと思ってい山多いほう。実は そういう人たちはテレビやCDで聞いてなんとなく覚えた歌を、自分の勝手なイメージで歌ってしまっていることが多い。自信を持って!
 歌を歌うには、まず歌詞を理解して曲を覚えることが必要だ。歌詞は何度もよく読むことで、伝えたいメッセージが理解できる。曲も繰り返し聞けば、細かい部分まで聞き取れるようになり、正確に覚えることができる。このようにして歌詞と曲をしっかり覚えたら、あとは歌手のまねをするような気持ちで、自信を持って歌うことだ。いきなり自分らしく歌おうとするのは、失敗のもとなのでやめたほうがいい。

 B
 どうしたら人の心に響くような歌が歌えるようになるのだろうか。よく歌手のようにうまく歌いたいと思って歌手のまねをして歌っている人がいるが、私はそのような歌を聞いても感動することは少ない。私にとって上手な歌というのは、何よりも歌う人の気持ちが伝わってくる歌だからだ。
 ではどうすれば人を感動させる歌が歌えるのか。それには歌詞を深く理解することが大切だ。単語の意味はもちろん、描かれている状況や感情を丁寧に読み込んでいけば、どこが大切か、どこを強調して歌えばいいかがわかってくるはずだ。歌詞の理解さえ十分にできていれば、多少音を間違えたとしても、メッセージは必ず聞き手に伝えられると思う。

(69)歌を歌う前に歌詞を理解することについて、AとBはどのように考えているか。


(70)AとBは、歌を上手に歌うために、 どのようなことが重要だと述べているか。


投稿日時-2010-06-29 08:56:03

質問です。いわゆる「ゴースト現象」ってありますよね。最近、すごく気になります。近くに大きな建物があるので、恐らくそのせいではと思うのですが。 ゴースト現象対策で、すぐにできる方法をどなたかご存知ですか。

投稿日時-2010-06-29 15:53:15

こんにちは。私も、最近、賃貸に引越しをして、テレビのゴーストが激しいのです。 いい対策があれば、知りたいです。 

投稿日時-2010-06-29 19:06:12

ゴーストは、電波が二重に受信されることで発生すると聞いてます。ですから、本来ならば、ゴースト対策のしてあるアンテナをつければよいのですが、そばに大きな建物があることも気がかりです。というのは、もしかすると、その建物に当たった電波もいっしょに受信している可能性があるからです。 

投稿日時-2010-07-01 08:45:34

すぐできるというものではないですが明らかに近くの建物が原因でゴーストが発生していると分かっているのだったらその建物の持ち主に対して対策を求めることが出来ます。うちはすぐそばにマンションが出来たのですがそのためにゴーストが発生する可能性があるということでマンション側から自主的にマンションのアンテナをうちの方まで引張ってくれています。 

投稿日時-2010-07-01 09:40:35

アンテナの向きを変えるのが手っとり早い方法です。向きといっても思いっきり変更はNGですよ少しずつ少しずつです 

投稿日時-2010-07-01 09:40:35

テレビの二重映りですか。ん~、除去用の機械ぐらいですかね。手っとり早いかどうかはわかりませんが・・・・。ご近所の電気店なりに相談してみてはどうでしょう。

(69)ゴースト現象とはどのような現象だと考えられるか。


(70)ゴースト現象に対してすぐに出来る対策は何だと考えられるか。


A
 「数」についてですが、日本では、一般的に偶数(注1)よりも奇数(注2)の方が良いとされています。ただし、いくつか例外があります。2は偶数ですが、結婚祝いや金婚式(注3)祝いなどカップルに贈る場合はよく使われます。8も偶数ですが、漢字で「八」と書き、形が末広がり(注4)のため、将来発展するという意味を持つので良い数字とされています。10も1に通じる(注5)ので良いとみなされます。逆に、奇数でも、9のように発音が「苦」と同じであるために嫌われる数字もあります。
 4が「死」を意味するので嫌われるのは、韓国や中国でも同じです。8が良い数字である点も日本と中国は共通です。中国では、8は「発財」(注7)に通じるといわれ、ビジネスや商売の贈り物によく使われるようです。
(注1)偶数:2で割り切れる数(2、4、6など)
(注2)奇数:2で割り切れない数(3、5、7など)
(注3)金婚式:結婚式50周年の祝い
(注4)末広がり:漢字の上の部分より下の部分が広がっていること。
(注5)10も1に通じる:一番や最初の意味にもなるということ
(注6)発財:お金持ちになること

B
 「色」に注意する必要があります。日本では黒と白、グレーと白、紺と白の組み合わせは葬式に使われるので、祝いことでは避けます。白いリボンも、結婚式で花嫁が持つ花束以外にはあまり使われません。逆に、赤と白の組み合わせは祝い事によく使われる色です。シンガポールでも、白、黒、青は祝い事では避けるそうですが、モンゴルでは、白は聖なるものの象徴として贈り物に良いとされているそうです。ヨーロッパでは、民族によっては黄色の花は裏切りを意味するので人に贈らないそうです。

(69)いくつか例外がありますの例外として正しくないものを選べ。


(70)AとBの内容として正しくないものを選べ。