(2)ぼくは、子供の頃から、たいへん、ひとみしりをする
質(注1)で、ひと前に出るよりは、ひとりきりで
(注2)いた方がいい。学校の教室などでも、ハイ、ハイ、と手を上げて、われ先に
(注3)自分の意見を言える子どもたちを見ても、ぼくにはとてもあんなふうには
真似 ができない。だから、自分のことを、なかなか他人に伝えたり、わかってもらえなくて、悲しい思いや、傷ついたりするこ も多く、ああ、なんてぼくはそんな性質に生まれついたんだろう、と
我 が
身が
腹立たしく、くやしく思ったことも一度ならずあった。
(大林宣彦『きみが、そこにいる』PHP研究所)
(注1)
質:性質、性格
(注2)ひとりっきり:ひとりだけで
(注3)われ先:ほかの人より自分が先になって
(3)ゆでたての卵は熱く、氷水は冷たい。この熱い、冷たい度合い
(注)を温度という。ゆでた卵を水につけて冷やすと、卵の温度は下がり、水の温度上がる。これは温度の高い卵から、温度の低い水に熱が移動したためである。熱は温度の高い物体から低い物体へ移動する。そして、
二つ物体の温度が等しくなると熱の移動は止まる 。このように移動する熱の量を熱量という。
(『中学校理科1分野上』大日本図書)
(注)度合い:程度
(4)人間のもっとも人間らしいところは、それぞれが「
自己」をもつことです。「
自己」とは、自分がこういう人だ、自分はこれがしたい、これは自分らしくない、などといった、私たちが持つ自分についての
意識をいいます。これは人間だけがもつものです。この自己が、私たちの行動やくらし方を選んで決めています。時には他人からみると、気がしれない
(注1)と思われることもあります。それを「たで食う虫も好き好き
(注2)」と認め合うのだといえましょう。
(高橋恵子『自立への旅立ち「新版」』岩波書店)
(注1):気がしれない:気持ちがりかいできない
(注2):たで食う虫も好き好き:人によって好きなことが違うこと
(5)久しぶりに会った留学生に「お久しぶり」と言ったら、「おさしみ?」と聞き返されたことがあります。 なぜでしょう。「オヒサシブリ」と「オサシミ」の共通点は「オ、サ、シ」。「ヒ」がうまく聞きとれなかったとしても、「ブリ」と「ミ」では全く違うような感じがします。しかし声を出さずにこの二つをいってみるとどうでしょう。唇の動きがよく似ていることに気づきますね。そ れに「リ」と「ミ」はどちらも母音が「イ」です。ですから「ブリ」が「ミ」に聞こえてしまうこともあるわけです。そういえば、「お久しぶり」を「おさし み、ブリ*」と聞いた日本の子どもの話が新聞に載っていたこともありました。
(注)ブリ:魚の種類
寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。 さて、先日はたいへんお世話になりまして、ありがとうございました。あれから京都、奈良をまわり、昨晩帰宅いたしました。おかげさまでとても楽しい旅行ができました。 旅行中の写真ができましたらお送りいたします。お体をお大切に。
健康的にやせるには、運動は必要不可欠
(注1)です。やせるためには、運動で1300kcal
(注2)消費を目標にします。ところで、運動が好きでない人や、これまで何もやってない人におすすめしたいのが、歩くことです。よく「1日1万歩」といわれますが、さっさと歩けば少なくとも250~300kcalを消費します。
(緒方弘一「台所を科学する一コツと勘どころ」緒方出版による)
(注1) 不可欠:なくてはならない
(注2) kcal:キロカロリー
日本では、老人の割合がふえるにつれて、寝たままで立ち上がることのできない、いわゆる「寝たきり」老人がふえている。老人の病気の多くは年齢による老化が原因なので、完全には治らない。だが、病気がよくなってきたら、できるだけベッドから離れ、人の助けを借りた自分の力でいろいろなことを行うようにし、病気とじょうずにつき合っていくことが必要だろう。そういう努力をさせないでいては、「寝かせきり」と批判されるのは当然である。
毎日使っているコップを割ってしまったとします。するともう水を入れたり、ジュースを入れたりできませんから、捨ててしまいます。このようにちょっと前まで、身近
(注1)に使っていたものがごみとなります。ごみは、いらなくなったものだし、イメージも悪いので、私たちはずぐに忘れてしまいます。しかし、一口
(注2)で
ごみといって片づけてしまわないで、ちょっと考えてほしいのです。実は、あなたのまわりに見えるものはすべてごみなのです。たとえば、この本はいずれ紙のごみになります。机、いす、蛍光灯もいずれごみになります。(中略)つまり、ごみは私たちが買ったり、使ったりする品物そのものです。
(八太昭道『ごみから地球を考える』の岩波ジュニア新書による)
(注1)身近に:普通に、普段の生活で
(注2)一口で:簡単な言葉で
レストラン ソレイユ
支配人様
先日、貴店で食事をしました。開店以来いつも満員なのを見ており、初めて行ってみました。値段は少し高めかなと思いましたが、窓から眺めもよく、景色を楽しみながら一口料理を食べてみて、閉口。素材が痛いんで、すっぱくなっていました。料理長に来ていただいたところ、「それは油のにおいで品質には問題ない」とのこと。料理を食べてみもせず、私の話を聞いてもくれない態度にがっかりしました。新しいレストランができることは、町の発展にもつながり、うれしいことです。だからこそ、期待を裏切らない対応と品質管理をお願いしたいと思います。
拝啓
新緑の候
皆様お変わりなくおすごしのことと存じます。このたび、18 年間すみなれ た北九州市より、京都の郊外にこしてまいりました。近くにはまだ田園風 景も残っており、散歩には最適なところでございます。京都にご旅行のせ つはどうぞお立ちよりくださいますよう。
敬具
5 月 6 日
高橋 俊夫
山田 康正様
(2)ポケットに本を一冊入れて旅に出る、野原を歩く、町のどこかにすわ って読む、というのはたのしいことだ。十代なかばだったが、一冊の長篇小説 をしゃがんだまま読んでしまったことがあり、目をあげた時に
日の光がかわっていたことを思いだす。私にとって一つの幸福だった。
(鶴見俊輔「たくま日本文化全集」広告による)
(3)ある雑誌を眺めていたら、近頃の中学生や高校生の女の子は自分のこ とを僕と呼ぶと言う記事が載っていた。実に、私も自分のことを僕と呼ぶひと りだ。もう高校生でもないのにちょっと恥ずかしい。目上の人の前では注意深 く、「私」または「あたし」を使っているが、自分の言葉に熱中してしまうと、 つい「僕」と言ってしまい顔が赤くなる。
(中沢けい「風のことば海の記憶」冬樹社による)
(4)土曜日の午後。玄関のブザーが鳴った。妻も娘も台所で何かやってい る。
「出るよ。」と声をかけた。ドアの向こうに郵便配達員が立っていた。
「どなただったの。」台所から妻の声。
「ん、小包だ。田舎のおばちゃんからだ…。」
(5)生まれたばかりの赤ちゃんには、文化の違いや国籍による違いは見られない。日本では生まれた赤ちゃんも、アメリカで生まれた赤ちゃんも、アメリカやアジアの諸国で生まれた赤ちゃんも、最初はみんな同じである。たとえ、 皮膚の色に違いがあったとしても、その行動様式に大きな違いは見られない。( a )、その後数年たつとそれぞれの文化のなかで育った子供達は、そ れぞれの文化に特徴的な様相を示すようになる。食事の仕方、睡眠のとり方、 遊び方といったことから、考え方にも違いが現れる。
(福富『「らしさ」の心理学』講談社による)
(1)日本では、「対立」を「悪」と考える傾向がある。例えば、同じ政党にいる議員同士の意見が違う場合、新聞は「A氏とB氏が対立」と、まるで悪いことをしているかのように書く。会社でも会議中、C氏とD氏が鋭く対立し、それが原因でお互いに感情を害して口をきかなくなってしまう、ということもある。
確かに対立は緊張を生むので、いやがる人も多いが、本当に避けなければならないのは、対立そのものではなく、対立した相手とコミュニケーションを断つことだろう。コミュニケーションのないところに新しいアイデアは生まれないからだ。
(2)日本語には「擬音語・擬態語(オノマトペ)」がたくさんある。動物の鳴 き声や物事の様子などを感覚的に音のように表現する言葉だ。例えば、猫の鳴 き声を「ニャーニャー」と表したり、うれしさや不安、緊張した心の様子「ど きどき」と表したりする。
オノマトペは、細かい気持ちの誓いを表したり、物事の様子をわかりやす く表現したりするためには欠かせない。しかし、使いすぎるとかえって意味が あいまいになってしまう場合もある。特に書き言葉では、使う場所をよく考え てここだと思う場所に使う、それが効果的だ。
(4)あなたは、どんな人を若いと感じますか。肌がきれいな人、背中がまっすぐ 伸びている人、など見かけを判断の基準にする人もいるでしょう。私の場合、 その人がどういう心を持っているか、を判断の基準にしています。人は年を取 ってくると、さまざまな場面で、新しいやり方があるとわっかていても自分が 慣れている方法で済まそうとするようになります。こういう人は、年齢がいく ら若くても「若い」とはいえません。面倒でも必要と 思ったら新しいやり方を取り入れることができる人、こういう人が若い、と私 は思います。
論理的に書かれている文章を読んでいくときには、書かれた文章を自分が理解できたかどうかということにとどまらず、書かれている主張や根拠
(注1)が本当に妥当だろうか、論理的に筋が通っている
(注2)だろうか、別の考え方はないだろうかと考えて読むことが、とても大切です。こうして読むことによって、書かれている内容についての理解を深め、見方を広げることができます。これは批判的読みとよばれるものです。
(秋田喜代美『読む心・書く心――文章の心理学入門』による)
(注1)根拠:ある考えのもとになるもの
(注2)筋が通っている:矛盾がない
(1)木を植えることはいいことだ。われわれは無条件にそう考えがちだ。 でも、乾燥地帯に木を植えれば、少ししかない木が吸い取られる。悪くすると地下水が枯れ、川の流量も減る。よく考えてみれば当たり前のことだろう。しかし、森林の役割を重視したあまり、自然の循環を忘れた「植林神話」が世界に広がっているそうだ。
(2)
2010 年 6 月 28 日
販売店各位
西東薬品株式会社
販売部長 南 五郎
アンケート実施についてのお願い
拝啓 いつもお世話になっております。 昨日夏に販売を開始いたしました商品「エネルギーZ」は、おかげさまで順調に売り上げ を伸ばしてまいりました。来月、本製品販売 1 周年を迎えるに当たり、製品の使用効果や値段な どについてお客様のご感想やご希望をうかがいたくアンケートを実施することにいたし ました。
つきましては、本製品をお買い上げのお客様へのアンケート用紙の配布および
ご協力の呼びかけをお願いいたします。
販売店のみなさまにはご面倒をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げす。
敬具
(3)国際宇宙ステーションは、地球から約 400km 離れたところを回る巨大な有人実験施設である。宇宙では、地球から運ばれる水はコップ1杯 30~40 万円に相当するほど高価なものとなるが、 2008 年に、ステーションで使用した水をリサイクルする装置が設置された。再生された水は飲料水や実験のほか、酸素を作り出すのにも使われる。いずれ装置が完全に機能すれば、地球から新たに水を運ぶことも不要になる。
(4)ほめるという行為は、本来、自然な気持ちのあらわれです。「ほめる教育」におけるほめるという行為は、この点において異なります。自然な気持ちのあらわれなどではなく、ほかのねらいをもったきわめて
(注)意図的な行為です。
(中略)「ほめる教育」の場合には、ほめること、そのものは本来の目的ではないのです。本来の目的は、ほめることを通して相手に影響を与えることです。相手の心と行動に影響を与え、やる気を出させたり、自身をもたせたり、伸びていきようにする-------- 。つまり、こちらが望んでいるような方向へ向かわせることがねらいなのです。
(伊藤進『ほめるな』による)
(注) きわめて:非常に
(5)(前略)「仕事ができる人」と「できない人」の一番の違いは何だろうか。私がいろいろな仕事で接したきた「できる人」に共通している特徴は、「自分 の能力特性の分析」がうまいということだ。
まず、自分は何が得意で、何が不得意なのかを分かっている。もちろんオールマイテイ(注1)にあらゆる仕事をこなす(注2)エリートもいるのだろうが、たいていの人は、「仕事の得手、不得手」を持っている。そのうえで、「得意な仕事」を積極的にこなし、「不得意な仕事」からは上手に逃げている 人が、実は「仕事ができる人」と評価されるのだ。
(注 1) オールマイテイ:どんなことも完全にできること
(注 2) こなす:処理する
(1)科学者と聞くと、普通の人ではとても考えられないような難し いことばかり研究している人だと思ってしまいます。もちろん、専 門的な知識がなければ科学の研究は出来ないでしょう。しかし、科 学の研究の出発点は、私たちがふだん当たり前に思っていることがらについて、それが当たり前かどうか考え直すことにあるのです。それができたら、その人は科学者になる第一歩を踏み出したといえるかもしれません。
(2) 午前 3 時に電話のベルが鳴った。眠い目をこすりながら電話に出る と、いきなり「いつまでピアノの練習をしているの。うるさくて、 眠れないじゃない。」と女性の怒鳴り声。朝の 3 時に、しかも名前 を言わないのは失礼だと思ったが、相手の名前を聞いて、静かに電 話を切った。
翌日の午前 3 時ちょうど、今度は私が電話をかけた。もちろん、こ ちらの名前を言ってから話し始めた。「私はピアノを持っていませ んし、弾くこともできません。昨日のお電話、何かの間違いではあ りませんか。」
(3)新幹線のプラットホームの駅名表示は その駅から乗る人やその駅で降 りる人には必要ない。乗る人にはわかりきっていることだし、降りる人には車 内でのアナウンスなりなんなりがあるからである。そうすると、通過する列車 の乗客のためにしか役立たないものだが、それにしては新幹線のスピードが速 すぎるのか、表示の字が小さすぎるのか、とても読めたものではない。つまり、 何のために新幹線のプラットホームに駅名が書いてあるのだろうか。
(岡部冬彦「岡部冬彦の見る聞く話す」発明協会による)
(4)加藤さん:きのう、郵便局へ行ったんですが、そこでお宅の奥さんにお 会いしましたよ。おとなりのチンさんもいっしょでしたよ。
ヤンさん:あ、そうですか。
加藤さん:いやあ、日本語がとても上手になりましたね。
ヤンさん:いえいえ、そんなことありませんよ。まだ私といっしょでなければ 困ることが 多くて・・・。子供たちは毎日勉強してますから、今はも うほとんど問題ないんですが。
加藤さん:いや、本当にびっくりしましたよ。とてもお上手なんで。
(1)ふるさとや家族について、はじめて意識的に考えたのは18歳のときだった。つまり、家族と離れて、東京で一人暮らしをはじめたときである。かなり重症
(注1)のホームシック
(注2)で、休みになるとすぐに帰省
(注3)した。で、帰って何をするかというと、特別なことは何もない。
ふるさとは、帰ってみると、実になんでもないところである。そして、そのなんでもなさが、ふるさとの魅力なのだ、と思う。
あたりまえのことの大切さやありがたさに気づくためには、すこし離れて見るのがいい。ふるさとを離れると、ふるさとのよさが見えてくる。
(俵万智「101個目のレモン」による)
(注1)重症:病気が重いこと
(注2)ホームシック:ふるさとを離れている者がふるさとを恋しく思う様子
(注3)帰省:ふるさとに帰ること
(1) 人間の心理にはハロー(後光)効果といって、最初に受けた印象を強めていく傾向があります。例えばお会いした時に清潔な印象をうけると、その人の部屋が本当は汚かったとしても「部屋はいつもきれいに片づいているに違いない。人間関係もきっとさわやかでしょう」などと、こちらが勝手にその人のよいイメージを重ねていきます。
反対にだらしない印象を受けると、部屋の中をピカピカにしていても「家の中も汚いだろう」と悪い印象を重ねてしまうようです。
(岩下宣子「実践 マナー塾」2009 年 4 月 18 日付日本経済新聞による)
(2) 木を植えることはいいことだ。われわれは無条件にそう考えがちだ。
でも、
乾燥地帯に木を植えれば、少ししかない木が吸い取られる。悪くすると地下水が
枯れ、川の流量も減る。
よく考えてみれば当たり前のことだろう。しかし、森林の役割を重視するあまり、自然の
循環を忘れた
「植林神話」が世界に広がっているそうだ。
(伊藤智章「窓」2008 年 2 月 20 日付朝日新聞夕刊による)
(4) 国際宇宙ステーションは、地球から約400km離れたところを回る巨大な有人実験施設である。宇宙では、地球から運ばれる水はコップ1杯30~40万円に相当するほど高価なものとなるが、2008年にステーションで使用した水をリサイクルする装置が設置された。再生された水は飲料水や実験のほか、酸素を作り出すのにも使われる。いずれ装置が完全に機能すれば、地球から新たに水を運ぶことも不要になる。
自動車で旅して歩くことを、鉄道の旅よりも良いと感じる所以(注1)は、いつ出発してもいいし、どこでどれだけ立ち止まってもいいということである。
鉄道の車窓から、「あ、良い風景!」と感心したとて(注2)、それは一瞬のうちに後方に流れ去って実際にその場所に立ってそれを味わうことは事実上不可能である。だから鉄道の車窓の風景は一種の「幻 」(注3)だと言ってもよい。
しかし、名も無き道を、ゆっくりとドライブして、その行く先々に発見する風景は、自在に(注4)立ち止まり、そして一日でも眺めていることができる。
(注1)所以:理由
(注2)感心したとて:感心したとしても
(注3)幻:あるように見えて、実際には存在しないもの
(注4)自在に:自由に
(1)森はいつも独特な香りに包まれ、さわやかに感じられるが、それはある物質の効果によるものだ。その物質は、木々が動けない体を守るために自ら作り出すもので、木につく虫や細菌(注)の増加を防いだり、落ち葉やか枯れき木がくさ腐ったときなどに生じる嫌なにおいを消したりする働きを持っている。さらにその物質には、人間の神経を安定させる効果もあるという。私たちが森林に入るとリラックスした気分になるのは、このためだ。
(注)細菌:非常に小さくて目に見えない生物
(2)“練習のための練習”が行われているというチームがたくさんあります。練習は
本番の試合のために存在すべきものです。ほんばん本番で最高の実力をはっき発揮させるためにすることを、練習と呼びます。すなわち、休養することが試合にとって、今、最もするべきことだとすれば、休養こそ勝つための練習といえるときがあるのです。休養はサボることではなく、時として練習なのです。
(辻秀一『スラムダンク勝利学』による)
(3)大手ハンバーガー店が今月16日から30日まで、新商品がまずかったら全額返金するというキャンペーン(注)を実施する。通信販売などでは、注文した商品が気に入らなければその代金を客に返金するという保証制度は一般的だが、ハンバーガー店のような外食産業では非常にめずら珍しい試みだ。味への自信を示すことが目的で、全国で一斉に行われる。返金は当日限りで、期間中1人1回のみ、それから商品を半分以上食べていないことが条件だ。
(注)キャンペーン:ここでは、販売方法
(4) 以下は、ある会社が新商品の発表会で来場者に渡した案内である。
ご案内
本日は東西インテリア新作べッド発表会にご来場くださり、まことにありがとうございます。
商品購入
(注1)をご希望のお客様は、受付でお渡ししたご来場者カードに商品番号をご記入いただき、販売スタッフにお渡しください。販売スタッフがお届け先やご希望日をお伺いし、その後、お会計となります。なお、その際に会員証を提示
(注2)されますと5%割引とさせていただきます。
何かご不明な点がございましたら、お気軽に販売スタッフにお声をおかけください。
(注1)購入:買うこと
(注2)提示する:見せる
(5) 会社勤めの生活は楽だった。
楽しくはないが、楽だった。
ずっと一人で生きてきた後で、集団に入ってみると、その
居心地の良さ、安楽さに驚くのである。一人の時は、朝目覚めて寝るまで「何をすべきか」という判断、決定を自分でしなければならない。つまり、それを「自由」というのだが、実力のない者には自由は重すぎる。一日中、
選択と決断をし、その結果を自分一人でひき受けねばならない。
(野田知佑『旅へ一新・放浪記1』による)
(1)マスコミで毎日のように環境問題が取り上げられているが、本当に「環境問題」と言っていいのだろうか。
地球温暖化にしろ、森林破壊(注)にしろ、エネルギー資源の不足にしろ、これらはどれも人類によって起こされた問題である。しかし、このような問題を環境問題と呼ぶことで、人は無意識のうちにその問題から目をそらしているのではないか。むしろ「人間問題」と呼ぶことで自分の問題としてとらえることになり、未来の環境を変えることができるのではないだろうか。
(注)森林は破かい壊:森林がこわ壊されて少なくなったりなくなったりすること
(2)以下は、ある会社が出したメールの内容である。
お客様各位
いつも「ジミック」のプリンターをご愛用いただき、ありがとうございます。
さて、弊社では、お客様がプリンター用インクを追加購入(注)なさる際に、定価の5%引きでお求めいただいておりますが、この7、8月中に購入のお申し込みをされたお客様には、さらにお得な特別割引価格でお届けいたします。この機会にご利用いただければ幸いです。詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.jimmickjp.com
今後とも「ジミック」の製品をご愛用くださいますようお願い申し上げます。
(注)購入する:買う