私は留学⽣だが、⽇本の⼩さな事務所でアルバイトをしている。先⽇、夏休みの旅⾏から帰ってきた同僚が、お⼟産のお菓⼦に配っていた。私も⼀つもらった。北海道と書かれた⼩さい袋にチョコレートが⼆つ⼊っていた。
 私はその⼈とほとんど話したこともなかったので、急にお⼟産をもらってびっくりした。私の国では中のいい⼈にしかお⼟産を渡さない。しかし、となりの⼈に聞くと「①それは普通のことだよ。」と⾔っていた。⽇本では夏休みを取ってどこへ⾏った場合など、職場のみんなにお⼟産を配る習慣があるそうだ。全員に配れるように、ちゃんと数を教えてお⼟産を選ぶのだという。
 よく⾒ていると、このちょっとしたおみやげを配ることには、いろいろとよい効果があるようだ。お⼟産を渡すことで、休みの間仕事を代わってくれた⼈に感謝の気持ちを表すことができる。また、みんなに配ることで、職場に同じ仲間だとういう気持ちが⽣まれる。さらに、お⼟産を渡した時に、「あ、○○へ⾏ったんですね。」などと②⾔われて、今まで話したことののない⼈と親しく話すきっかけにもなる。ちょっとしたお菓⼦が職場の雰囲気づくりに役⽴っているのだ。
 私も今度国へ帰ったら、お⼟産を買ってきて皆に配ろう。もしかすると、③気になっていたあの⼈と話をするチャンスが⽣まれるかもしれない。

(11)①それはとは何を指すか


(12)②⾔われてとあるが、だれに⾔われたのか


(13)この⽂章を書いてある⼈の国のお⼟産の習慣はどんなものか


(14)③気になっていたあの⼈とはだれをさすか


 みどり⾼校平成5年卒業⽣の皆様へ

 ごぶさたしています。
 私たちがみどり⾼校を卒業して20年がたちましな。皆様、お元気でしょうか。
 故郷を離れている⽅、仕事や家事、育児にがんばっている⽅、皆、それぞれの場所でご活躍のことと思います。さて、①このたび久しぶりに同窓会(注1)を計画しました。⾼橋先⽣が4⽉に『英語教師として三⼗年』を出版されたところ、さっそく何⼈かの⽅から、先⽣のお話をぜひお聞きしたいという声が上がったからです。すでにお読みになった⽅もいらっしゃると思いますが、先⽣の30年を超える英語教育に関するお話や、学校⽣活(注2)全般 での⽣徒や同僚の先⽣⽅との交流などが、親しみやすい⽂で書かれています。現在教師をされている⽅、親として⼦供の教育を考えている⽅には、⼤変興味深い内容だと思います。
 秋の⼀⽇、おいしい料理をいただきながら、先⽣のお話と友⼈たちとのおしゃべりを楽しむというのはいかがでしょうか。
 そして今回の会については、⼆通りの案を考えました。連絡⽤はがきに、まず出⽋のお返事をいただき、ご出席の⽅は、よいほうの案に〇をつけてください。どちらでもいい場合は両⽅に〇をつけてください。なお、ご⽋席の⽅は記⼊なさらないでください。(以下略)

みどり⾼校第35期卒業⽣第3回同窓会に
ご出席 ・ ご⽋席(どちらかに〇をつけてください)



 お名前
 ご住所

☆⼆案のうち、よいと思うほうに〇をつけてください。
 案1 ⽇時︓10⽉25⽇(⼟)午前11時〜午後3時
 「レストラン富⼠」で昼⾷ 参加費5,000円
 案2 ⽇時︓10⽉25⽇(⼟)午後3時集合
 「温泉旅館⽟屋」に⼀泊⼣⾷・朝⾷付き 参加費20,000円
 *26⽇(⽇)午前10時解散(注3)
(注1)同窓会︓同じ学校を卒業した⼈たちが集まる会
(注2)全般︓それが関係していることの全体
(注3)解散︓会や⾏事などが終わり、集まっていた⼈が散るようにそれぞれに去っていくこと

(1)①このたび久しぶりに同窓会(注1)を計画しましたとあるが、同窓会を計画したきっかけは何か


(2)⾼橋先⽣について述べられていることで、正しいのはどれか


(3)こ返事の書き⽅について、正しいのはどれか


(4)案2に〇をしたのは誰か


 ジョギングは、走ることを楽しむスポーツです。せっかくジョギングを始めても、2 日か3日でやめてしまう人がいます、①そういう人は、走る楽しみを見つけられないまま、走ることは苦しいものだと思ってしまうのです。
 走る楽しみは、目標を少しずつ高くていくとで生まれます。例えば「2 キロを 15 分以内で走る」という目標を決め、それに向けて計画を立てる。目標のとおり走られたら、②次の目標を決める。この繰り返しが走る楽しみを生むのです。
 それには、計画をしっかり立てることが大切です。③これからジョギングを始めようと思っている人は、次のようにするといいでしょう。まず、最初の1か月は、とにかく2 キロを、1 キロ10分程度の速さで走ることから始めます。これは、走るより歩くのに近い速さです。これなら、初めて走る人にも難しくありません。疲れたら、歩いてもいいのです。次第に、1キロを8分、7分とスピードを上げていきます。1キロ7分の速さで走ると「歩き」よりも「走り」に近くなります。
 次の1か月はかかる時間を気にしないで2 キロを走り、次の1か月は3 キロを走るというように、少しずつ距離を延ばしていきます。個人差がありますので、走る距離もスピードも、自分の力に合わせて無理のない計画を立ててください。1キロ5分の速さで走り続けられたら、マラソンの大会に出る力があると言っていいでしょう。
 このように、目標を決め、計画を立てて走ることで、ジョギングを楽しむことができるのです。

(34)①そういう人とあるが、何を指しているか。


(35)②次の目標とあるが、どんな目標か。


(36)③これからジョギングを始めようと思っている人に合っているのはどのような計画だと言っているか。


(37)この文章全体のテーマは、何か


 11月の初めに名古屋に引っ越して来て、1週間がたちました。わたしは日本に住んでもう2年になるので、日本についていろいろを知っていると思っていましたが、まだ知らないこ とがけっこうあります。
 今朝は、近くの公園へ散歩に行ってみました。木の葉が赤や黄色に変わり、とてもきれいでした。歩いていると、遠くに白い雪のようなものがたくさんついている木が見えました。何かと思って、①近くに行ってみると、それは桜に似た小さな花でした。
 通りかかった人に「何の木ですか」と聞くと、「桜ですよ。『四季桜』といって、秋から冬に咲くのです。」と教えてくれました。桜は春にだけ咲くと思っていたので、②とてもびっくりしました。 公園を出ると。喫茶店があったので、入ってみました。コーヒーとトーストを頼むと、ウエイトレスに「モーニング・サービスにしますか。」と聞かれました。私が意味が分からず、 黙っていると、ウエストレスは「朝11時までにコーヒーか紅茶を頼むと、 無料でトーストと卵とサラダがつくんです。」と説明してくれました。
 これは、名古屋で始まったサービスなのだそうです。わたしはそのときまで、喫茶店にそのようなサービスがあることを知りませんでした。おなかがすいていたので、③とてもうれしかったです
 これからまたどんな経験ができるか、とても楽しみです。

(34)①近くに行ってみるととあるが、どうして行ってみたのか


(35)②とてもびっくりしましたとあるが、どうしてか。


(36)③とてもうれしかったですとあるが、何がうれしかったのか。


(37)この文章を書いた人は、日本の生活についてどう思っているか。


 19世紀は国を大きくするために戦争した時代だった。20世紀は石油などのエネルギーを取り合う時代だった。そして、①21世紀は「水の世紀」と言われている。地球の水の97.5%は海水である。動物が飲んだり、農業に使える真水(注1)は0.01%しかないと言われている。生物は水がなければ生きることができない。そのわずかな水をだれが使うのか。②石油と同じことが起こってもいいのだろうか。

 地球上には安全な水を飲めない人が10億人もいるという。日本は雨が多いおかげで、昔から「水はただ」と思ってきた。水道料金を節約する努力はするが、水が不足することはほとんどない。

 そんな水の豊かな日本だが、たくさんの食べ物を外国から買っている。肉や野菜を作るのには、たくさんの水が必要だ。牛肉1キロを作るのに、70~100トン(注2)の水が使われるそうだ。つまり、私たちがアメリカの牛肉を食べるということは、アメリカの水を飲むということになるわけだ。こうした「③見えない水」のことを考えないと、④本当に資源としての水を考えたことにならない。

 21世紀が「水の世紀」にならないように、シャワーの回数を減らしながら、外国の食べ物をたくさん食べてしまうようなことはやめようと思う。

(注1)真水:塩などが入っていない水
(注2)トン:1トン=1.000キログラム

(34)①21世紀は「水の世紀」と言われているのは、どうしてか。


(35)②石油と同じこととあるが、ここで言いたいことはどれか。


(36)③見えない水とはどんな水か。


(37)④本当に資源としての水を考えたと思うのは、どういうことか。