「スキーが好きです。」「この⾁、⾷べにくい。」のように、同じ⾳、同じような⾳を使う⾔葉の遊びをダジャレと⾔う。⽇本語には似た発⾳でも意味が違う⾔葉が多いので、ダジャレを作りやすい。⼩学校や中⾼年のおじさんたちなどはダジャレが⼤好きだ。ただ、おじさんが⾔うと、たいてい①冷たい⽬で⾒られる。つまらなかったり、同じダジャレを何度も⾔ったりするからだ。
 それでも、ダジャレは役に⽴つこともある。だれにでも作れ、うまいダジャレなら⼈を笑わせて気持ちを明るくすることができる。
 また、ある脳の研究者によると、普段から⾯⽩いダジャレを作ろうとしていれば、脳を鍛える(注1)ことにもなり、ボケ防⽌(注2)にも役⽴つらしい。
 簡単な⾔葉遊びで緊張がとけたり、笑い合って明るい気持ちになったり、脳のトレーニングにもなるなら、それは素晴らしいことではないだろうか。

(注1)鍛える︓練習などを繰り返して、体や頭や技術をしっかりさせる。
(注2)ボケ防⽌︓頭の働きが悪くなるのを防ぐこと。

(22)①冷たい⽬で⾒られるのはだれか


(23)この⽂章によると、ダジャレの良い点は何か


(24)この⽂章を書いた⼈が⼀番⾔いたいことはどれか



ヘンドラ・ミラン様
 拝啓
 桜が満開になり、すっかり春らしくなりました。いかがお過ごしでしょうか。
 さて、このたび、私が習っているギターの先⽣のコンサートが六⽉⼗⽇に開かれることになりました。今回は、先⽣のお友達であるプロのギタリスト、南ゆかりさんが特別ゲストとして出演されます。詳細(注1)同封のチラシをごらんください。
 お忙しいことと思いますが、ご来場いただければ幸いです。なお、席が限られていますので、来ていただけるのでしたら、私あてに前⽇までにメ―ルかお電話で⼈数をご連絡いただけますか。
⼊場券を受付に⽤意しておきます。代⾦は結構です。
 まだ、気温の変化が⼤きい⽇々が続きます。どうぞお体にお気をつけて過ごされますように。
 敬具

 ⼆〇⼀三年四⽉三⽇
 ⼤⼭春樹

(注1)詳細︓詳しいこと




(25) このコンサートに出演するのはだれか


(26)ヘンドラさんは、妻とこのコンサートに⾏きたい。どうしたらよいか


(27)⾏く連絡は、いつまでにしなければならないか


 「やきそば」や「うどん」などの安くて⽇常⽣活でよく⾷べられている料理、これをB級グルメと読んでいる。最近では、もともとその地域でけで⾷べられていたB級グルメを集めて、どれが⼀番美味しいかを決める全国⼤会が開かれるようになった。そこでよい成績をあげて町のB級グルメが有名になると、その料理を⾷べるために多くの観光客がその町にやって来る。それによって飲⾷店が⼈を雇うようになる。さらに、お客は⾷べるだけでなく、その地域の観光地にも寄るようになる。その結果、活気が出て(注)きた町も少なくない。
 地⽅の町を経済的に活気づけようとする場合、これまでは企業を呼び、⼯場を造ってもらうとか、観光のための⾒物を建てて客を集めるようなことをしてきたが、多額の⾦を使ってもうまくいかないことが多かった。B級グルメは、⾷べ物を作るだけでお⾦はあまりかからないので、今、注⽬されている。

(注)活気が出る︓⽣き⽣きとして、元気になる

(5)その町とはどの町か


(6)町に活気が出てきたのはなぜか


(7) この⽂章で伝えたいことは何か


 ⽇本語にはたくさんのカタカナ語があり、それはどんどん増えている。最近は仕事をカタカナ語で⾔う⼈もよくみかける。特に最近できた新しい仕事にはカタカナ語が多い。コンピューターのプログラムを作る「プログラマー」や、つめにきれいな⾊やかざりをつける「ネイリスト」などがそうである。
 また、昔からあった仕事だが、最近になってカタカナ語で呼ぶようになったものもある。例えば、ダンスなどの教師を「インストラクター」芸術家を「アーティスト」、運動選⼿を「アスリート」などと呼ぶ。どれも昔の⾔い⽅よりもカタカナ語で⾔ったほうが、特別な感じや新しい感じがする。
 ⾃⼰紹介のとき、仕事をカタカナの名前で⾔うと、ちょっといい仕事をしているように聞こえて、気持ちがよさそうだ。そのようなことも仕事をカタカナ語で⾔う⼈が増える理由なのだろう。

(8) 「ネイリスト」と同じ性質のカタカナの仕事名は次のどれか


(9)そのようなこととあるが、どういうことか


(10)この⽂章のテーマは何か


インターネットでの評価


 インターネットという⾔葉が知られるようになって⻑い年⽉がたった。
 毎⽇、eメールを送受信し、また、何かについて調べたいとき、まずネット (注1)で調べてみるという⼈も多くなった。
 それに、調べるだけではなく、⾃ら情報を発信しようという⼈もいて、ネット上の掲⽰板(注2)やブログ (注3)には常に多くの情報があふれている。
 そこに⽬をつけたのが、いろいろな企業である。各企業は、⾃分の会社の製品やサービスについて、それを使っている⼈がどう思っているか、( ② )消費者が⾃分の会社の商品をよいと思っているか、改正点はないか、などの情報をネット上の声を通じて得ようとしている。
 インターネット検索は、キーワードや製品名を⼊⼒すれば、それをふくむ情報をたくさん⾒つけることができて便利である。しかし、そのキーワードによっては、情報が多すぎて、それを全部調べるのはたいへんである。
 そこで、企業にとって役に⽴つ情報をえらび出し、提供できるようなソフトウェアが開発された。その中には、ある製品が「よい」と評価されているか「わるい」と評価されているかを分けて知らせるソフトもある。
 たとえば、「いい」「すばらしい」などの⾔葉があればよいほうがグループへ、「わるい」「ひどい」などのことばがあれば、わるいほうのグループに分けるようなシステムだ。
 けれども、問題もある。たとえば、「〜はよいが、〜はわるい」という情報があった場合、それは「よい」のか「わるい」のか、分けるのはむずかしい。
 結局、⼈の発した⾔葉を機械的にソフトで分類するためには、まだまだ多くの問題を解決していかなければならない。
(※1)ネット︓インターネットの略です。
(※2)掲⽰板︓電磁掲⽰板システムの略・さまざまな話題について⾃由に意⾒を書きこめるものです。
(※3)ブログ︓ウェブログの略。個⼈の⽇記のようなものです。

(1)企業はインターネットを通じて、何をしようと考えているか


(2)⽂章中の( ② )に⼊る⾔葉はどれか


(3)⽂章の内容として合うものはどれか


20XX年7⽉吉⽇(注1)


⼭本 太郎 様

お茶菓⼦株式会社 営業部 お客様係


⽥中 緑


当社商品へのご質問について


拝啓 盛夏の候 、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 このたびは、当社の新商品「ティータイム・キュータイム」についてお問い合わせをいただき、有難うございました。
 この商品は、毎⽇のおやつとして開発したもので、とくに紅茶とともに召し上がっていただきたいクッキーです。
 「ティータイム・キュータイム」という名前は、ティータイムつまりお茶の時間と、キュータイムを組み合わせました。キュータイムは、仕事や勉強の休み時間、休むという漢字はキュウとも読み、休憩、休息、休暇という⾔葉もあるので、それを名前にしました。
 当社商品の名前に関⼼をお寄せいただきまして有難うございました。「ティータイム・キュータイム」を⼀箱同封いたします。どうぞ、お茶の友としてご試⾷ください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

敬具


(※1)吉⽇︓特定の⽇付を書かないときに使います。吉はよいという意味です。
(※2)盛夏の候︓⼿紙でのあいさつの表現。7⽉に書くときのあいさつです

(1)この⼿紙を書いたのは誰か


(2)この⼿紙はもらった⼿紙への返事である。もらった⼿紙には、どんなことが書いてあった か


(3)この⼿紙とともに送られてくるものは何か


免疫⼒


 免疫⼒というのは、体を病気から守る⼒のことです。免疫⼒が弱くなると、病気にかかりやすくなります。この免疫⼒を強くするためには、どのようにすればいいのでしょうか。
 まず、⾷事が⼤切です。毎⽇⾷べるものは、私たちの体の基礎(注1)を作っています。近年、しいたけ、えのきだけ、まいたけなどの「きのこ」は、免疫⼒を強くする成分(注2)が多くふくまれていることで、注⽬されています。また、腸の環境を整える(注3)役割をするヨーグルトや納⾖、⾷物繊維(注4)の多いこんにゃくなどの⾷品をとることも必要です。
 ストレスは、免疫⼒を低下させるといわれています。悲しいことやつらいことがあると、病気に対する抵抗⼒(注5)が弱くなるようです。反対に、「笑い」は免疫⼒をアップします。1⽇に数回は、⼤きな声で笑うようにしましょう。
(注1)基礎︓基本(ベース)と同じ意味です。
(注2)成分︓ふくまれているもののことです。
(注3)腸の環境を整える︓腸の中(おなかの中)の調⼦をよくすることです。
(注4)⾷物繊維︓⾷べ物にふくまれるものです。
(注5)抵抗⼒︓外からくるものをはね返したり、耐える⼒のことです。

(1)免疫⼒について、正しいものはどれか


(2)免疫⼒が弱くなるのは、どんなときか


(3)ストレスについて、合っているものはどれか


少⼦化 と将来の⼈⼝


 戦後、⽇本の⼈⼝は増え続けてきた。
 しかし、⽇本の⼈⼝の増え⽅は、しだいに⼩さくなり、2005年には、とうとう減少に転じた。これは、結婚年齢が⾼くなったことや、⼥性の社会進出 などの影響により、1⼈の⼥性が産む⼦どもの平均数が、年々少なくなっているからである。
 今後も⽇本の⼈⼝は減っていくことが予想され、2052年には、65歳以上の⼈の割合が40%に達し、国⺠の2.5⼈に1⼈が⾼齢者 という社会になるだろう。
 下の表の「②将来の⼈⼝と年齢別⼈⼝のわりあい」を⾒てみると、0〜14歳⼈⼝と15〜64歳⼈⼝は年々減少を続けているが、⼀⽅、65歳以上の⼈⼝は、増加の傾向をたどっている。
 しかしながら、出⽣率は2010年まで減少しているものの、2020年以降、若⼲の増加が予想されている。その後、2055年まで⼤きな変化はなく、よこばいである。
 ⼦どもを⽣みたいという⼥性が増えるように、保育所の増設や⼥性が社会復帰 しやすい環境を作ることが、少⼦⾼齢化社会の問題を解決するためのポイントになるのではないだろうか。
②将来の⼈⼝と年齢別⼈⼝のわりあい









































































 




総人口

(万人)




年齢別人口(%)




会計とくしゅ

出生率(※5




 




 




0~14歳




15~64歳




65歳以上




 




2007




12777




13.5




65.0




21.5




1.34




2010




12718




13.0




63.9




23.1




1.22




2020




12274




10.8




60.0




29.2




1.23




2030




11522




9.7




58.5




31.8




1.24




2040




10570




9.3




54.2




36.5




1.25




2050




9515




8.6




51.8




39.6




1.26




2055




8993




8.4




51.1




40.5




1.26



国⽴社会保障・⼈⼝問題研究所しらべ。2006年12⽉の推計
(中位推計)。年齢別⼈⼝のわりあいは100%になるように
調整していません。2007年は総務省しらべ。

(出典︓『⽇本のすがた2009』失野恒太記念)



(※1)少⼦化︓⼦どもの数が減ることです。
(※2)社会進出︓社会に出て⼤きな役割を果たすようになることです。
(※3)⾼齢者︓年齢の⾼い⼈たちのこと。65歳以上を指すことが多いです。
(※4)社会復帰︓⼀度仕事を辞めた⼈が社会に戻ること、仕事を再びはじめることで
す。
(※5)合計とくしゅ(特殊)出⽣率︓1⼈の⼥性が⼀⽣のうちで産む⼦どもの平均⼈数
です。

(1)⽇本の⼈⼝について、正しくないのはどれか。


(2)⽇本の⼈⼝は、今後どのようになっていくと予想されているか


2007年の15〜64歳の⼈⼝は何⼈か


 海外旅⾏をするときの⼀般的な⽅法には、ガイドと⼀緒の「パック旅⾏」があるが、フリーツアー(注1)というものもある。
 パック旅⾏は⽬的地までの往復の交通や宿泊などがパッケージ(注2)になっているので、その名がある。すべてが決められているので、⼤変便利だが、団体⾏動をしなければならない。もっとゆっくり⾒たいなと思うような場所でも、決められたスケジュールに縛られる。
 その点、フリーツアーは往復の交通⼿段と宿泊先が決められているだけで、それ以外は⾃由=フリーだ。⽬的地での⾏動を⾃由に決めて、移動に必要な鉄道やバス などの切符もいっしょに申し込むことができる。ただ、フリーツアーでも注意しなければならない点がある。⼀度ツアー料⾦を払ってしまったら、往復の⾶⾏機 やホテルは変えられないし、キャンセルする場合は出発⽇の3週間も前からキャンセル料を取られてしまう。⾃分なりの計画をきちんと⽴てて、⾃由な旅を楽しも う。
(注 1)ツアー︓旅⾏のこと
(注 2)パッケージ︓関係のあるものを⼀つにまとめたもの

(1)ガイドと⼀緒の「パック旅⾏」のいい点はどんなところだと⾔っているのか


(2)「フリーツアー」のいい点はどんなところだと⾔っているのか


(3)「フリーツアー」で注意しなければならない点はどんなところだと⾔っているの か。


 ついこの前、近くのお店に買い物に⾏った時のこと。
  私がお店を出ようとすると、前に電動三輪⾞(注1)に乗ったおじいさんがいた。私は急いでいたので、そのおじいさんを追い越して、先に⾃動ドアの前に⽴った。ドアが開くと、①「ありがとう」という声が聞こえた。驚いて振り返る(注2)と、うれしそうに笑顔でお礼を⾔うおじいさんがいた。あっと思った私は、おじいさんが通り過ぎるのを待った。
 私は②おじいさんに、とても申し訳ない気がした。お礼を⾔われるまで、おじいさんにとって⾃動ドアを通ることが⼤変だなんて、少しも気付かなかった。結果として親切な⾏動となったが、それは偶然のことで、親切な気持ちではなかったのだから。
 私には何ともないことでも、苦労する⼈がいるのだと、実感した出来事だった。その⼈の⽴場にならなければ、なかなか分からないことだけれど、今度こんな状況に出合ったら、すぐに気が付くようにしたい。そして、今度はお礼を⾔われても、それにこたえられるような、気持ちからの⾏動にしたい。

(注1) 電動三輪⾞︓歩くのが困難な⼈のために作られた、電気で動く乗り物
(注2) 振り返る︓後ろを⾒る

(1)おじいさんはなぜ①「ありがとう」と⾔ったのか


(2)筆者はなぜ②おじいさんに、とても申し訳ない気がしたのか


(3)筆者はこれからどうしようと思っているか