(1)最近、近所の花屋が閉店した。30年以上も「町の花屋さん」として愛着されてきた店だ。この店がオープンしたのは、わたしがまだ小学校に入る前だった。わたしにとって、①店の思い出はそのまま子どものころの思い出と重なる。家族の誕生日や家にお客さんが来る時などには、母と一緒にこの店で花を買っていた。
小学校を卒業する時には、こんなことがあった。クラス全員でお金を出し合い、担任の先生に花束をおくることになった。「お礼の気持ちを表すために、見たことのないほど大きいのをおくろう」とわたしたちは話し合った。しかし、小学生のおこづかいの中集まったお金は少しだけだった。それで、②わたしたちはどきどきしながら、「大好きな先生にあげるから、できるだけ大きい花束を作ってください」とお願いした。おじさんは嫌な顔もしないで、特別大きなバラの花束を作ってくれた。
30年以上もきれいな花束を作り続け、あたたかい思い出を作ってくれたおじさんに、「ありがとう、お疲れ様でした。」と言いたい。
(2)環境問題では「リサイクル」という言葉をよく聞く。リサイクルとは、いらない物を壊して、別の物に作り変えることだ。例えば、読み終わった新聞紙からトイレットペーパーを作ったりする。物を捨てればゴミになるが、リサイクルすればゴミを出さないことができる。だが、リサイクルが形を変えるのにお金がかかるし、エネルギーも使う。
また、「再使用」という方法もある。再使用というのは、ものを壊さないで、何度も使うことを言う。例えば、飲んだ後のペットボトルを洗ってまた使う。それで、再使用するペットボトルは何回も使えるように、少し厚くしっかりと作られている。ドイツでは一本のペットボトルをだいたい15~30回くらい使うそうだ。
以前は、お金やエネルギーの点で、リサイクルより再使用の方がいいと考えられていた。しかし、実際に調べてみると、場合によっては再使用の方がお金やエネルギーを使うことがわかってきた。それで、最近はどちらの方が環境にいいとは単純には言えなくなっている。
最近、ある中学校が有名になりました。この学校は丘の上にあり、周りは急な斜面になっています。この斜面は人が入りにくく、草取りができないため、草がたくさん生えて虫も増え、みんな困っていました。
そこで、学校はの①この問題を解決するために面白い方法を考えました。1年に2回、1か 月ずっ羊を借りてきて草を食べさせるのです。
初めて4頭の羊が来ました。羊はどんどん草を食べたので、 土地はすぐにきれいになりました。羊は秋にも来ましたが、②春とは違うことがありました。来た羊は秋と同じでしたが、草が減るのが遅かったのです。秋の草は少し硬くて食べにくかったようです。でも、しばらくすると土地はまたきれいになりました。
羊が来てよかったことは、③土地がきれいになったことだけではありません。 近所の人たちが毎日半を見に来るようになり、ふだんは話す機会の少ない中学生たちとも次第に交流が生まれていったのです。
みんな、次に羊が来るのを楽しみにしています。
(注)料面:ここでは、坂のようにななめになっている土地。
(2)「カレーは体にいいんだよ。」という友人の言葉を聞いて、私は最近、以前より意識してカレーを食べるようになった。(注1)香辛料がたくさん使われているカレーは、おなかの罰子をよくするそうだし、野菜をたくさん入れて作 れば、ビタミンも多くとれる。先週は①3回も, 昼食にカレーを食べた。
②朝食にカレーを食べるのも、いいらしい。ある実験では、同じ温度のカレーとおかゆ を食べた人を比べると、カレーを食べた人のほうが血液の流れがよくなったそうだ。 カレ一の香辛料には、体を目覚めさせる効果があるということのようだ。一般的には、カレーは時間をかけて作ったほうがおいしくなると思われているが、カレーの香辛料は、長時間熱を加えると、その効果が減ってしまうそうだ。ということは、朝、あまり時間をかけずにカレーを作って、それを食べて出かけるというのが、一番いいということになる。今度一度やってみようと思う。
(注) 香辛料:香りや辛さをつけるために使う調味
(1) わたしは、家の近くを毎日散歩していますが、今日はいつもと違う道を歩いてみました。 ぶらぶら歩いていると、どこからか花のいいにおいがしてきました。知っている香りなのに、 それがどんな花なのか思い出せませんでした。でも、そのとき自然に、昔住んでいた家のことを思い出しました。
① それは、田舎の、広い庭がある家でした、祖父と祖母も一緒に住んでいて、にぎやかな毎日でした。隣の家の明子ちやんという女の子と、家の裏にある山に行ったり、近くの川に行ったりして、よく一緒に遊びました。②なつかしい思い出です。
どうしてあの時、昔住んでいた家のことを思い出したのか、わたしは不思議でした。家に帰ってから、昔の写真や祖父、祖母の写真を見ながら、しばらく考えました。そして、普住んでいた家の庭には、春になると、白くて小さな、かわいい花がたくさん咲いていたことを思い出しました。その花は、今日道を歩いていたときの、あの花と同じ香りだったのです。
(2)日本では、1960年ごろから町に道路やビルが次々につくられ、公園や空き地(注)が少しずつ消えられてきた。このような町の変化によって、室外で子供の遊ぶ場所が減少した。そして、こどもの遊び方も変化してきた。昔は子どもは外で遊ぶことが多かったが、今は一人で室内でテレビを見たり、ゲームをしたりすることが多い。
このことは、二つの点で子どもたちに重大な影響を与えた。一つ目は「体力」への影響である。子どもの体力と運動に関する調査では、走る、跳ぶ、投げるなどの基礎的な体力は昔より落ちている。外で体を動かして遊ぶ機会が減ったことが、最大の原因だと考えられている。
二つ目は「付き合い方」への影響である。昔は、近所の子どもが一緒に外で遊び、年齢や個人による違いを受け入れて、付き合い方を学習した。しかし、今は部屋で一人で過ごす時間が長くなり、人間関係がうまく作れない子供が増えてしまった。
これからも日本の町は発展していくだろうが、それが子供に与える影響も忘れてはいけない。
(注) 空き地:建物が建っていない、使われていない土地
先⽇、新聞に動物が減っているという記事がのっていた。その新聞にはトラ(注1)のことが書いてあった。世界で⾃然にいるトラは、だいたい3400頭〜5100頭と⾔われている。100年前には10万頭いたとされれるが、その3%〜5%に減ってしまった。そのうち3種類のトラがすでにいなくなった。最も多い種類のトラでも、2000頭程度だそうだ。なぜ、こんなに減ってしまったのだろうか。それは、開発(注2)によってトラの⽣活している森林などが壊されたり、⽑⽪や薬の原料にすることを⽬的ろしてトラを殺したからだそうだ。こうしたことはトラだけではなく、いろいろな動物や植物にみ起こっている。開発は⼈間の⽣活を便利で豊かにするために⾏われる。おかげて、私たちは⾃由に旅⾏をしたり、⾃宅で世界中の情報を⾒られるほど豊かになった。しかし、⼀⽅でこのようなことが起こっていることも知る必要があるだそう。
トラ ︓ 動物
開発 ︓森林などを⼈の役に⽴つようにすること
(2)
ある教師が、⼩学6年⽣90⼈の朝ごはんと成績について調べた。朝ごはんを毎朝ちゃんと⾷べている学⽣は65⼈だった、この学⽣たちの成績は算数、国語全部の科⽬の平均点が78点。これに対して、朝あご飯を⾷べていない学⽣は25⼈で、平均点が72点だった。朝ごはんを⾷べないと、どうして成績が悪いのか。実は、体温は寝ている間に下がる。
朝ごはんを⾷べると体温が上がって、会社や学校に着くころには、⼼も体も活動の準備がで⽣きている。体温が上がると、体や頭の働きがよくなる。だから、朝ごはんを⾷べないと、勉強に集中できなくて、成績も上がると考えられるのだ。
(3)
⼈は何か考えたり何かを思い出したりするときに、⽬を閉じたり、上を⾒たりするが、なぜ、そのような体の働きをするのだろうか。その働きには、どんな意味があるのだろうか。
何かを考えたり思い出そうとするときに、私たちは頭の中を考えやすい状態にする。何かを考えるときにじゃまになる情報は⾒ないほうがいいから、⽬を閉じたり上を⾒たりして、ほかの情報を⼊れないようにするのだ。つまり、考えること、思い出すことに集中させているのである。そういえば、幼稚園や⼩学校の低学年のクラスでは、先⽣が「めを閉じて、今から⾔うことを聞いてください」というような場⾯を⾒たことがあるが、それは⼦どもたちを集中させるためにやっていたことなのだ。私たちの体は私たちのものだが、⾃分ではまったくわからない働きを⾃然に⾏っているのである。
⽇本で働く外国⼈や留学⽣向けの住まいには、いろいろなタイプがある。今回は、若い⼈に⼈気のあるゲストハウスとホームステイについて考えてみよう。
ゲストハウスとは、⼀つの家で数名が共同⽣活するものをいう。寝室は別々だが、キッチンやバスルームは共⽤だ。いろいろな国籍、年齢、職業の⼈が⼀緒に住むので、異⽂化交流(注)楽しめる。⽇本語だけでなく、いくつのことばが使われるので、語学んの学習にもある。まだ、ほかの⼈と仲よくやるためには、積極的に関わったり、相⼿の話をよく聞く態度も必要である。
ホームステイは、⼀般の⽇本⼈家庭で⽣活する。今の⽇本の⽂化や習慣を知ることができ、⽇本語の上達にもつながる。本当の家庭のようにしたい関係が⽣まれることもある。何ねんも過ごすことはむずかしが、⽇本に慣れるまでの1〜2か⽉利⽤する留学⽣にはおすすめだ。それぞれの特⻑を知って、えらびたい。
(注)異⽂化交流︓ 違う⽂化を持つ⼈と交流すること