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旅というのは、日常生活から離れた特別な時間。それだけに普段は体験できないこと、思ってもいないことが起こります。いままで見たこともない楽しくてエキサイティングなこと
(注)。これらを家に帰ってからも再現できたら...
そんな旅の想い出づくりでいちばんスタンダードなのが写真やビデオ。手軽で誰にでもできるというのが利点ですが、それだけに後で見たら
ガッカリということも多いでしょう。形に残る想い出だけに、失敗したときのショックは大きいものです。ぼけたピント、ワンパターンな構図、しまいにはいったい何を撮りたかったのかわからないものではないものまで...
せっかくの想い出のはずが、2度と見たくないということになったのではもったいないです。
写真やビデオで大切なのは目線です。これは被写体にどの角度からレンズを向けるかということ。カメラをかまえたときに立っているか座っているかだけでも、出来上がりはまったく違った印象になります。
(片野ゆか『旅する犬は知っている』KKベストセラーズ)
(注) エキサイティングなこと:興奮するようなこと