毎年春に「なるほど展」という展示会が都内のあるデパートで行われる。これは日本婦人発明家協会が主催するもので、女性の発明品を展示公開するもの。日常生活の中で、「こんなものがあれば便利じゃないかな」と思う気持ちから生み出された「①なるほど!」と感心させられるようなものが全国から集まり、出品される。研究者や科学者の発想とは全く違い、だれでも気軽に手にすることのできるものばかりだ。( ② )、100歳近いお年寄りの考案した伸縮自在(しんしゅくじざい)の杖、はいているだけでダイエットに効果のあるスリッパ、あると助かる介護用品、洗濯機で洗う物がしわにならないネットなど、生活に密着したものばかりだ。その中で、優秀な作品には「なるほど賞」や関係官公庁からの賞が贈られ、マスコミにも発表される。
一般家庭の主婦が何か考案ても、それを発表する機会はほとんどなく、また特許申請をしたり商品化したりしようと思っても、どうしたらよいのかわからないのが普通である。そこで、そういう人たちを支援しようと50年あまり前に生まれたのがこの協会。アイディアの段階、考案の芽の段階であっても、相談に応じてくれ、いろいろなアドバイスをしてくれる。
この展示会に行くと、発明の種は日常生活のあらゆるところに潜ひそんでいることを実感させられる。

1。 (4)何に対して①なるほど!と言っているのか。

2。 (5)( ② )に入る言葉として、適当なものはどれか。

3。 (6)本文の内容と合っているのはどれか。