A
百貨店へのラブコール
ある日曜日、安いブランドのいわゆるファストファッションの店に行った。開店すぐの時間だったのに駐車場はいっぱいで止められず帰宅した。次の日曜日、やはり開店すぐにもう一度行ってみた。車はなんとか止められたが、店内はものすごい混雑で、買いたかったものを一枚手に取るまでに疲れ果たしててしまった。何か変だ。この人たちは本当に必要でかっているのだろうか。以来、私はその店に行かなくなった。
この不況下で安いファストファッションブランドに人気が集中し、百貨店は次々と消えている。私もデパートに対して、高くてちょっと古臭くて、商品を手に取りにくい、という印象を抱いていたのだが、最近はデパートが恋しくなっている。特にゆったりとした空間のあるリッチなデパートに行くと、落ち着くし、買えない物が並んでいても、見て回るだけで楽しめる。なんとか、デパートに元気に生き残ってほしいものだ。
B
ファストファッション
ファストファッションがこの不況下で消費者の心をつかんでいる。低価格で機能性にもすぐれ、おしゃれんで気軽に使えるのが人気の理由だ。国内のブランドが海外に進出し、また海外のブランドも次々と入ってきている。また、店は大型店だけだなく、今ではデパートの中にまで進出している。
さて、このファストファッション熱はいつまで続くのだろうか。だれもが同じような価値観を持ってはいない。実際、私が仕事着にしたいと思うような機能やデザイン、品質を合わせ持ち、このぐらいなら払ってもいいと思える価格の服はなかなか見当たらない。年代に応じて、あるいは時と場所、場合に応じて、さまざまな価値のある商品が求められるはずだ。そろそろ別の切り口のブランドを考えていかないと消費者に飽きられてしまうのではないだろうか。