(3)
 日本人は、水をめぐって古くから争ってきた。日本は比較的雨が多い国なので、水には不自由していないはずである。しかし、日本の川は流れが速くて利用が難しく、地下水が出るところも限られているため、水を得るには大変な苦労が必要であった。水がないために、米はもちろん、作物さえもほとんど作れない地方もあったのである。この事情は、基本的には現在も変わっていない。大きな川がない市や町では、となりの市や町に、金を払って水道の水を分けてもらっている。そのため、住む場所によって、水道料金には大きな開きが見られる。

1。 (57)「この事情は、基本的には現在も変わっていない」とあるが、この事情とはどのようなことか。