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 子どもたちは、教師から「自分で考えなさい」「人の真似をしてはいけません」ということを明示的にも、暗黙的にも示されると、「人の真似ではない」という「真似」をすることを学ぶようになる。例えば、自分自身の気持ちとは裏腹に、あえて「人とは異なる発言、あるいは行動をする」ことを学んでいく。この学びが模倣ではないとどうして言えようか。一見個性的、一見創造的に見える仮面をつけた模倣は、明らかな「形」の模倣とは異なる故に、その実体が見えにくい。

1。 (48)仮面をつけた模倣とは、どのようなものか。