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労働はモノをつくり出すために体に労苦(注 1)を強いるので、苦しい部 分を併せ持っています。ただ、その活動を通じて社会とのつながりを感じるこ とができれば喜びにも転化します(注 2)。そんな喜びの部分を削り取られ、 苦役(注 3)だけが残る状態が広がっている現実を、どう食い止めていくかは 大きな課題です。喜びを感じられない働き方なのに「働くことは喜びだ!」と 建前で押し切ろうとしたり、「働くのが怖い」と背中を向けたりの二者択一で なく、苦しさと喜びのバランスの回復を求めて、働き方の改善を求めていくこ とが必要です。
(注 1)労苦:ここでは、負担
(注 2)転化する:変わる
(注 3)苦役:苦しくつらい労働

1。 48.この文章で筆者が言いたいことは何か。