最近、導外の富裕層(注1)の中には、わぎわどぎ日本の病院まで検査に来る人が増えている。日本のほうが自国の病院より新しい機械があり、専門の医者がいるため、高い旅行費用をかけても日本の病院で検査するほうがよ いと考える人が多くいるのだ。また、病院でした後、各地を観光したり、買い物したりできるというのも魅力のーつなのだろう。
このような旅行は、「 ①医療 (注2)ツーリズム」と呼ばれている。これは、日本だけで行われているものではなく、タイやインドでは、もっと以前から行われているそうだ。
日本でも、医療ツーリズムは、注目されており、国も旅行会社も、医療ツーリズムによって来日する外国人が増えることを期待している。疾院のなかにも、通訳を置いたり、入院設備を整えたりして、②この状況に対応するため準備をしているところもある。
しかし、問題点もある。今、日本国内では、医師不足が問題になっているのだ。特に、都市以外の人口の少ない地域には医師や病院が少なく、 病気になったら何時間もかけて病院に行かなくてはならないという人がたくさんいる。このような現状(注3)をどうするのか。医師の中には、「高いお金を払ってくれる外国人富裕層ばかりにカを注いだら、日本国内の患者が困るのではないか」と、心配する人も多い。
外国人も日本人も、金持ちもそうでない人も、 平等に、よい医療を受ける権利はあるはずだ。
(注1) 富裕層 : 金持ちの人たち
(注2) 医療: 病院で行う治療や手術、検査など
(注3) 現状: 現在の状態