レコードとCD
30年ほど前の日本語の初級教科書では、生活で使われる(19)、カメラ、ステレオ、レコード、テレビ、ラジオ、冷蔵庫などの言葉がよく取り上げられていた。この6つのうち、今日の生活からほとんど消えてしまったものがある。(20)レコードである。
レコードを聞くには針が必要で、いい針だといい音で聴けるといわれていたので、高かったがいい針を買った記憶がある。レコードは直径が30センチもあるため、置く場所が必要で、屋の一部がレュードにた取られてしまった。(21)、レコードには表と裏があり、表をA面、裏をB面と呼び、反対の面を聞く時にはひっくり返さなければならなかった。
今、日本語の教科書に「レコード」という言葉はない。1994年に出版された日本語の初級教科書には、(22)「CD」 という言葉が入っている。
CDを初めて見た人が、「A面とB面はないのかい」と聞くと、聞かれた人が「はい、CDですから」と答える笑い話がある。小さくて軽い、場所をとらないCDは、狭い部屋で生活する私にとっては(23)ものだ。