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ある年の初競りで東京の魚市場の北海道産342kgのクロマグロに3249万円もの値段が付いた。 1kg当たり9万5千円である。日本人経営の高級寿司店と馨達の寿司チェーン店が共同で競り落(注1))とした。香港の寿司チェーンの東京店は大トロ(注2))を1貫(注3)千3百円で、日本人の寿司店も2千5百円で売り出した。9千円で売らなければ赤字になるそうだ。香港の社長は客へのサービスだと言っていたが、日本人の寿司店は寿司は日本の物だから外国人には負けたくないという気持ちで買ったらしい。いずれにせよ新聞やテレビなどで話題になって繰り返し放送されているので広告料と考えればそれほど高い買い物ではないと思う。
(注1)競り落とす:買う値段を競争して、商品を手に入れること
(注2〉大トロ:トロはまぐろの脂肪が多い部分。大トロは最も脂肪が多く、値段も―番高い。
(注3)1贊:以前はにぎり寿司2個で1貫であったが、現在は1個を指すことが多い