だれもが認めることだが、日本人はとにかく忙しく、時間がない。少しの暇も惜しんで、仕事に、学習に、レジャーに、一生懸命がんばる。あるいは、がんばらずにはいられないのかもしれない。まじめなのはいいことだが、自分のことに一生懸命になればなるだけ、その分、他人に対する無関心は高まっていく。他人のことをかまっている余裕がなくなるのである。
大阪のある駅で、先日、駅前にある植え木の間から、死後2か月以上経った死体が発見された。植え木に隠れて見えなかったとはいえ、一日の利用者が百万人を超える駅に、警備員や清掃員はいないのだろうか。だれー人気がつかなかったというのは、おどろきである。これが日本の大都会の日常なのだ。