さあ、深呼吸をしてみましょう。
今、何を吸い込みましたか。たいていの人は、空気と答えたでしょう。もちろん、それで正解です。でも、空気中には、目に見えないものがたくさんただよっていて、それも一緒に吸い込まれます。その中には、病気の原因になる微生物(注1)もいます。このような微生物は、手にもたくさん付いていて,
それが口を通して体に入ってくることもあります。
①私たちの体は、だいたい36度から37度ぐらいの温度に保たれています。また、体の中には、水分や栄養分があります。ですから、微生物にとっては、②とても住み心地がよく、増えやすい所です。病気の原因になる微生物が増えたら大変ですね。
でも、安心してください。私たちの体には、自分で自分を守るための仕組み(注2)があるのです。
まず、体を覆っている皮膚です。傷でもない限り、微生物は、皮膚を通して体の中に入ることはありません。それから、 涙も、目から入ろうとする微生物を流してしまいます。しかも、 涙は、微生物を殺す働きもします。
③これら以上に大事なのは、④のどの奥に生えている繊毛です。繊毛は、鼻や口から入ってきた微生物を、外へ外へと押し出す役目をしているからです。
このほかにも、私たちの体には、自分を守るための、たくさんの仕組みがあります。しかし、それにもかかわらず、微生物が、体の中に入り込んでくることがあります。
そんなときに備えて、体の中にも、微生物と 戦うすばらしい仕組みができています。
(注1) 微生物:顕微鏡でしか見ることが出来ない非常に小さい生物
(注2) 仕組み:ものすごいの組み立て、構造