ヒトが他の動物と最も異なっている点として、⽕が使えるということが挙げられる。⽕によって、ヒトは他の動物から⾝を守り、夜間に活動することも可能になった。
 ⼈類が⽕を⼿に⼊れたのは、約100万年前のことだと推定されている。⽕の利⽤でその後の⼈類の進化に⼤きな影響を与えたのは、料理ができるようになったことであろう。当時、ヒトが⾷べられる⾷材の種類は⾮常に少なかったが、⽣で⾷べられないものを煮たり焼いたりすることで、次第にそれは増えていった。
 ①料理して⾷べることは、ヒトの⾝体に変化をもたらした。例えば、ゴリラは主に植物を⾷べているが、⼗分な栄養を取るためには1⽇に⼤量の植物を⾷べなければならない。⽣の植物は固いので、それをかむためにはほおの筋⾁を強くする必要があった。その影響で、脳を覆う頭蓋⾻(注1)はあまり⼤きくならなかった。⼀⽅、ヒトは、調理されて柔らかくなった⾷物を⾷べるようになり、⻭やあごは⼩さく、⾷べ物をかむための筋⾁は弱くなっていった。その反⾯、頭蓋⾻は⼤きくなり、のどの発声器官も発達したと考えられている。このように、⼈類は⾝体を発達させ、思考や⾔語を⼿に⼊れることができたのだ。
(注1)頭蓋⾻︓頭の⾻

1。 (1) 筆者は、⽕を使うことによって⼈類は何ができるようになったと⾔っていますか。

2。 (2)①料理して⾷べることは、ヒトの⾝体に変化をもたらしたとして、筆者が挙げていることは何か。