深海魚の捕食行動には、その環境に適応した独特の様式が見られる。それは、彼らが、暗く、水温も低く、えさの量も少ないという悪条件に暮らしているからだ。
 えさとなる生物を見つけたりおびきよせたりする(注1)ために、体の一部を発光させるのは、その代表的な方法だ。ほかにも、①積極的に泳いでえさを探すのではなく、待ち伏せ(注2)する方法もある。それは筋肉の量を減らし、必要以上に動かないでいれば、体力を使いすぎ、生存に有利になるからだ。そのうえ、目立たないようにじっとしていれば、えさを追い求めて動き回る天敵(注3)に会う危険もかなり減るのだ。
(注1)おびきよせたりする︓だまして近くに来るようにしたりする
(注2)待ち伏せ︓相手が来るのを隠れて待つこと
(注3)天敵:その生物を食べる他の生物

1。 (1)①積極的に泳いでえさを探すのではなく、待ち伏せするのはなぜか。